エンターテインメント・ウェブマガジン
山寺 実際、僕もそう思っていました。でも、考えてみたら僕の親は戦争を経験しているし、僕が生まれるつい10数年前まで、日本も戦争をやっていたわけです。今だって世界から戦争はなくなっていません。今回、冒頭で「20世紀末から、人類は幾つもの危機を乗り越え、世界大戦を200年以上回避してきた」というナレーションで始まるのを見て、そういう忘れていた歴史の事実を突き付けられた気がしました。そんな視点で見ると、より深い「ヤマト」の魅力に気付くことができるかもしれません。
福井 前回の収録の後、山寺さんが「いやー、精神的にきたわ…」と言いながら帰っていかれたのが、すごく印象に残っています(笑)。
山寺 いやぁ…(笑)。実はもう『2205』の収録が始まっているんですけど、最初から「えー!?」ということが起こるんです。その後、ちょっと希望の光が見えて、「ぞわぞわっ」と…。だから、すごいことになっています。それを楽しんでいただくためにも、今まで「ヤマト」に触れてこなかった方には、入門編としてこの作品をご覧いただければと思います。反対に、今まで見てきた方は、感動がよみがえってくるだけでなく、「今までこう思っていたけど、実はこうだったのか」という発見もあったりして、きっといろいろな楽しみ方ができるはずです。
福井 物語を通して、現実を捉え直すことができるのが、フィクションの大きな魅力です。その点、この『「宇宙戦艦ヤマト」という時代』は、今の時代と正面から向き合い、東日本大震災から10年ぐらいの日本の気分が反映された作品に仕上がっています。現在はさらに大変な状況ですが、こんなふうに「不安が次々と押し寄せてくる時代をどう生き抜くか」については、続く『2205』でしっかりと掘り下げています。ですから、この作品で現在の状況を捉え直した後、『2205』で、現代では空回りしがちな「希望」という言葉の重さや大切さを再確認していただければと思います。
(取材・文・写真/井上健一)
ドラマ2025年12月1日
-雰囲気のいい現場だったようですね。 中でもしのぶさんは、「これはこういうことなのかな?」といった感じで、積極的に質問をされるんです。その上、「私、緊張しちゃう」などと、ご自身の気持ちを織り交ぜながら現場にいてくださるので、私も質問が … 続きを読む
ドラマ2025年12月1日
―確かにその通りですね(笑)。 ただ、大半は史実通りですが、(小田)新之助(井之脇海)とふく(=うつせみ/小野花梨)ととよ坊の一家、序盤に登場した蔦重の恩人の花魁・朝顔(愛希れいか)など、一部に私が創作したオリジナルキャラもいます。と … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月30日
今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む
映画2025年11月29日
『栄光のバックホーム』(11月28日公開) 2013年のプロ野球ドラフト会議で指名され、鹿児島実業から阪神タイガースに入団した18歳の横田慎太郎(松谷鷹也)。誰もがその将来に大きな期待を寄せていたが、突然横田の目にボールが二重に見えるとい … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月29日
氷川きよしが座長を務める「氷川きよし特別公演」が2026年1月31日に明治座で開幕する。本作は、氷川のヒット曲「白雲の城」をモチーフにした芝居と、劇場ならではの特別構成でお届けするコンサートの豪華2本立てで贈る公演。2022年の座長公演で … 続きを読む