【インタビュー】映画『47歳 人生のステータス』マイク・ホワイト監督「この映画は、自分と他人を比較したり、他人をうらやむことの不条理さを描いています」

2021年6月7日 / 06:30

-この映画で興味深かったのは、ハーバードとタフツの違いなど、ボストンの大学事情が描かれていることでした。

 アメリカでは、大学を見るために旅に出ることは決して珍しいことではありません。ハーバードとタフツの違いや、それに関するジョークなどは、日本の皆さんには多少分かりづらいかもしれません。ただ、僕が面白いと思うのは、ハーバードとタフツの話題が出てきても、結局は、その中身ではなくブランドについての話をしているわけです。また、実際にキャンパスを見ると、この二校はとてもよく似ています。そうしたことを通して、比較することの意味のなさを表現したつもりです。

-一般的なアメリカ人の男性が抱くステータスの象徴とは何でしょうか。また、監督自身が大事にしたいと思うステータスは?

 それは、やはりお金でしょう(笑)。特にハリウッドではとても資本主義的な考え方をしますし、それがステータスを測る物差しにもなっています。個人的には、何が自分にとって大事なステータスなのかは、年を取るごとに変わってきています。若い頃は、仕事を通して、自分という存在を認められたいと強く思っていました。でも、仕事を通して得られるステータスに対する喜びには、限界があることに気付きました。今は、仕事はゴールにたどり着くための方法であって、人生をより豊かに生きるために支えてくれるものの一つに過ぎないと考えています。つまり、重要なのは人生=ライフそのもので、仕事はそこにたどり着くためのゲートウェイ(入口)なのです。

(取材・文/田中雄二)

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