【インタビュー】ドラマ「お茶にごす。」 鈴木伸之&瀬戸利樹がヤンキーの茶道部員に 「2カ月間、お茶の稽古に励みました」

2021年2月27日 / 10:00

 劇団EXILEの鈴木伸之が主演するドラマ「お茶にごす。」が、3月5日からAmazon Prime Videoで配信される。原作は『今日から俺は!!』などで知られる西森博之の同名コミック。中学最強の不良と恐れられ、“悪魔(デビル)まークン”と呼ばれた船橋雅矢が、高校入学を機に茶道部に入部し、茶道の心得や茶道部の仲間と関わることで変化していく様子を描くヤンキーコメディーだ。本作で地上波連続ドラマ単独初主演で、主人公の船橋を演じる鈴木と、船橋の親友・山田航を演じる瀬戸利樹に、作品の見どころや撮影時の楽しかった思い出などを聞いた。

鈴木伸之(左)と瀬戸利樹 (C)西森博之/小学館 (C)「お茶にごす。」製作委員会

-最初に原作を読んだときは、どう思いましたか。

鈴木 茶道と不良という、かけ離れた二つのものが組み合わさって、どんな物語になっていくのかなと気になりながら読みました。僕が演じるまークンが、人間的に成長していく物語だったので、その様子がドラマの中でも表現できたらいいなと強く感じました。

瀬戸 茶道という、こんなに美しい世界観があるヤンキー漫画はないんじゃないかなと思いました。僕はコメディー作品をやりたかったので、まークンの一番の理解者として、山田を全うしたいなという気持ちになりました。

-それぞれが演じたキャラクターの魅力と、実際に演じた感想を教えてください。

鈴木 まークンは、中学生の頃から悪名が高くて、毎日誰かにけんかをふっ掛けられるキャラクターなんですけど、内面はピュアな優しい男です。茶道部のメンバーが、「まークンって実は悪い人じゃないんじゃないの?」と気付き始めて、まークンに徐々に感化されていくところが、この作品の見どころだと思います。今回、まークンとして大きいリアクションで驚いたり、すごい顔でにらんだりと、今までの僕とは違う、振り切った芝居をしたことは、一つの挑戦でした。

瀬戸 山田は船橋の良き理解者として、船橋が道をそれそうになったときに正してあげる優しさが強い男だなと思いました。船橋とは同じ年ですが、ちょっと母性というか、お母さん目線になってしまう部分を感じながら演じました。

-今回は、高校生役を演じていますが、制服を着た感想は?

鈴木 僕は今28歳なので、高校生だったのはもう10年前になるんですけど、本当に学生役が多くて、『今日から俺は!!』や、今年公開する映画『東京リベンジャーズ』でも学生役なので、制服に縁があるなと思います。ちなみに、今回のスチール撮影のときに、まだいけるなと思ってしまったんですけど、大丈夫ですかね(笑)? 

瀬戸 僕の中では学生役は25歳ぐらいまでしかできないんじゃないかという勝手なイメージがあったのですが、いざ制服を着てみると、わいわいと楽しく撮影できてしまうなと感じました。僕自身は高校生活をあまり満喫できなかったので、学生時代の青春を取り戻すかのように楽しみました。

-茶道部の部長・姉崎奈緒美役の久間田琳加さんは2001年生まれの19歳ですが、撮影現場で年齢差のギャップを感じたことは?

鈴木 久間田さんは最初に本読みでお会いしたときに、僕が濃いキャラクターだったので、せりふをしゃべるたびにクスクスと肩を揺らして笑ってくださって。本番前のテストのときも笑っていたので、今の若い子にも、まークンという役が伝わっているんだなって、そこで実感できました。

瀬戸 僕たちが高校1年生で、20歳の久間田さんが3年生の部長役だったのですが、しっかりと部長の姿を演じられていたので、すごいなと思いました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

 戦争がもたらす狂気を圧倒的なリアリティーで描き、第46回日本漫画家協会優秀賞を受賞した武田一義の戦争漫画をアニメーション映画化した『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』が12月5日から全国公開された。太平洋戦争末期、激戦が繰り広げられたペリリ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。  主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。これまで、いくどとなく視聴者を驚かせてきたが、第4 … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

Willfriends

page top