【インタビュー】ドラマ「出会い系サイト70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年のこと」瀧本美織「自分の人生に重ね合わせて見てほしい」

2021年2月25日 / 12:00

 瀧本美織が主演するWOWOWオリジナルドラマ「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年のこと」(通称:であすす)が、WOWOWオンデマンドで2月26日(金)から配信、WOWOWプライムで3月26日(金)から放送される。本作は、花田菜々子の実録私小説が原作。夫と離婚寸前、仕事もうまくいかず、どん底人生まっしぐらの33歳の書店員・菜々子が、本を紹介することを通して、自分や他人と向き合い、新たな人生を切り開いていく様子を描く。主人公の菜々子を演じる瀧本に、役柄を演じた感想や見どころ、さらには今後挑戦したいことなどを聞いた。

瀧本美織(ヘアメイク:SHIGE、スタイリスト:石川美久、衣装:ワンピース/furuta)

-インパクトのある長いタイトルで、“本×出会い系サイト×人間模様”を描いた実録私小説が原作ですが、企画を聞いたときは、どう感じましたか。

 タイトルにあるように、菜々子が出会い系サイトで知り合った人に本をお薦めする話なのですが、原作を読ませていただいたときは、こんな世界があるのかとびっくりしました。花田さんは勇気がある方だなと尊敬しましたし、自分の人生においても、共感したり、発見することがたくさんある内容だったので、花田さんが書かれるポップでカジュアルな文章がすごく好きになりました。

-菜々子というヒロインのどんなところに魅力を感じて、演じましたか。

 菜々子はカウンセリングのように人の話を聞いていますが、菜々子自身も人生の中でいろいろなことに迷っていて、自分探し中なんです。自分自身も未完成な状態だけど、それでも素晴らしいんだ、そのままでいいんだ、というところに魅力を感じたので、そこを意識して演じました。

-瀧本さんが演じてきた役の中でも、最もせりふ量が多くて日々格闘したと聞きました。会話劇に挑戦した感想を教えてください。

 せりふの量が本当に膨大で、台本をめくってもめくっても、せりふが続くので、文字と格闘する毎日でした。撮影中は、部屋の中で歩き回りながらせりふを覚えたり、動きながら体になじませて覚えました。

-瀧本さん自身は、初対面で人と会ったときは、積極的に話し掛けるタイプですか。

 私も菜々子と同じように人が好きで、その人のことを知りたいという関心があります。「聞き上手」と言われることがあるので、自分のことをたくさん話すよりは、人に質問をして、たくさんお話を聞く方が好きなタイプです。

-離婚寸前の夫役を竹財輝之助さん、出会い系サイトで出会い、菜々子が引かれる遠藤を森崎ウィンさんが演じていますが、お二人と共演した感想は?

 竹財さんは甘いマスクですが、時折ピリッとした一言をおっしゃるので、そのギャップがとても面白かったです。撮影中に「大変じゃない?」と気遣ってくださって、とても優しい方でした。森崎さんは、すごく明るい方なので、太陽みたいに突き抜けた明るさを持っている遠藤そのものでした。森崎さんが演じるからこそ、魅力的な遠藤さんに見えるんだろうなと、私自身も人として引かれました。

-原作者の花田さんは、70人に自分の好きな本を薦めましたが、瀧本さんも何かを人に薦めてみたいという願望はありますか。

 はい、自分が好きなことを、人と一緒に共感することが好きなので、ぜひやってみたいです。私はアーティストのB’zさんが子どもの頃から大好きなので、B’zさんの曲を「今のあなたには元気になれるこの曲」みたいな感じで薦めて、一緒に聞いてもらいたいです(笑)。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

高橋克典「これは吉良の物語でもあるのだと感じていただけるような芝居をしたい」 堤幸彦「『忠臣蔵』は、演劇的に言えば1丁目1番地的な作品」 舞台「忠臣蔵」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月10日

 元禄時代に実際に起こった仇(あだ)討ちを題材に歌舞伎などで取り上げられて以来、何度もドラマ化、映画化、舞台化されてきた屈指の名作「忠臣蔵」が、上川隆也主演、堤幸彦演出によって舞台化される。今回、吉良上野介を演じるのは、高橋克典。高橋はデビ … 続きを読む

生田斗真が驚きの一人二役!「最初から決まっていたわけではありません」制作統括・藤並英樹氏が明かす舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月8日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。謎の絵師“写楽”が、蔦重の下で歌麿(染谷将太)ら当 … 続きを読む

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

 戦争がもたらす狂気を圧倒的なリアリティーで描き、第46回日本漫画家協会優秀賞を受賞した武田一義の戦争漫画をアニメーション映画化した『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』が12月5日から全国公開された。太平洋戦争末期、激戦が繰り広げられたペリリ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。  主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む

Willfriends

page top