【インタビュー】舞台「真夏の夜の夢」鈴木杏「これまでに見たことがない世界観を体験できる演劇になる」

2020年10月7日 / 06:00

-では、改めて本作の見どころを教えてください。

 この作品は、ただ真っすぐ進むだけじゃなく、あっちこっちにぶつかったり、前に進んでたと思うとくるっと振り向いて後ろにまた戻ったり…。まるでピンボールのようにあちこちに向かっていきます。なので、その道筋を追っているだけで、あっという間に終わってしまうというところはあると思いますが、それに加えて独特の世界観や衣装など、盛りだくさんな内容です。きっと、何度見ても楽しめる作品だと思います。まだまだこれから(稽古を重ねて)どうなっていくのか私たち自身も分からない部分もありますし、より深めていかないといけないと思っていますが、「演劇っていいな」と思っていただける作品に仕上げることが、今は一番だと信じて、良いものをお見せできるように頑張ります。

-最後に、公演に向けての意気込みを。

 多分、作っている私たちが、誰よりも、この作品がどんな作品になるのかということを楽しみに稽古しています。開幕までにはいろいろな試練が待ち受けていると思いますが、それでも今の段階でも、これまでに見たことがない世界観を体験できる演劇になると思っています。プルカレーテさんが演出する作品を日本で見ることができるという機会自体がとても貴重なことだと思いますし、さらにそれが野田さんの戯曲となるとそれは奇跡的な組み合わせです。その奇跡の組み合わせを、余すことなく楽しんでいただけるように、私たちも精いっぱい頑張りますので、ぜひ、この世界観を味わいに来ていただければと思います。

(取材・文・写真/嶋田真己)

東京芸術祭2020 東京芸術劇場30周年記念公演「真夏の夜の夢」

 「東京芸術祭2020 東京芸術劇場30周年記念公演『真夏の夜の夢』」は、10月15日~11月1日、都内・東京芸術劇場 プレイハウスほか、新潟、長野、兵庫、札幌、宮城で上演。
公式サイト https://www.midsummer-nights-dream.com

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

磯村勇斗&堀田真由、ともにデビュー10年を迎え「挑戦の年になる」 ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」【インタビュー】

ドラマ2025年7月2日

 磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む

蓮佛美沙子&溝端淳平「カップルや夫婦が“愛の形”を見直すきっかけになれたら」 グアムで撮影した新ドラマ「私があなたといる理由」【インタビュー】

ドラマ2025年7月1日

 ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む

風間俊介「横浜流星くんと談笑する機会が増えてきたことがうれしい」蔦重と和解した鶴屋喜右衛門役への思い【大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年6月29日

-それが変わってきたということでしょうか。  物事は、ある程度加速がつき、歯車がスムーズに回り始めれば、少ないエネルギーで進んでいくようになりますが、スタートするときは膨大なエネルギーが必要です。この作品もそういう過程を経て、ようやく彼が笑 … 続きを読む

栗田貫一「今回はルパンたちが謎の世界に迷い込んで謎の敵と戦って、しかも前に倒した連中もよみがえってくるみたいな感じです」『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』【インタビュー】

映画2025年6月27日

-30年間やってきて、栗田さんなりのルパンに対する思いや魅力について。また栗田さんにとってルパンとはどういう存在でしょうか。  やっぱりルパン三世の声は、パート2や『ルパン三世 カリオストロの城』(79)の頃の、山田さんが一番元気だった頃の … 続きを読む

光石研、大倉孝二「ちょっと重いけれどちゃんとエンターテインメントになっていると思います」『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』【インタビュー】

映画2025年6月27日

-三池崇史監督の演出や映画に対する姿勢についてはどう感じましたか。 大倉 あまり無駄なことはおっしゃらないです。すごく明確な演出をなさいます。僕の場合は、校長と薮下先生との間に挟まれているという、スタンスにちょっとよどみがあったのかもしれな … 続きを読む

Willfriends

page top