【インタビュー】映画『静かな雨』仲野太賀 縁がなかった“恋愛映画”に期待! 世界を視野に入れた活動にも意欲的

2020年2月6日 / 14:52

 改名のタイミングが昨年6月になったのは、宮藤官九郎が脚本を担当したNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の出演発表に合わせたかったことが理由の一つにある。

 仲野は、同じく宮藤が脚本を担当した連続ドラマ「ゆとりですがなにか」(16)のゆとりモンスター・山岸ひろむ役で話題を集めたことから、「ああいうキャラクターを演じることも、かつてないほどの反響があったこともうれしかったし、役者としての手応えと風向きが変わったことを感じました」と喜び、宮藤への感謝をにじませる。その気持ちの表れでもあるのだ。

 待望の名字を得た仲野は、今後どんな役者を目指すのか? 2018年に公開された日本・フランス・インドネシア合作映画『海を駆ける』での撮影を思い返しながら、仲野は「国籍も宗教も違う人たちと同じ作品を作ったことは素晴らしい経験で、映画の醍醐味(だいごみ)でもあると感じました」としみじみと語る。

 「誰よりも稼いでいるとか、売れているとか、個人間で比較するのではなく、国内外でいろんな人と手を取り合い、よりよい作品を作っていくべきだし、時代はそういうフェーズに来ていると思います。だから僕もその波に乗ってチャレンジしていきたいです」と言葉に力を込める。世界を見据える仲野のさらなる活躍が楽しみだ。

(取材・文・写真/錦怜那)

(C)2019「静かな雨」製作委員会 / 宮下奈都・文藝春秋

 映画『静かな雨』は2月7日(金)からシネマート新宿ほか全国順次公開。

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

  -雰囲気のいい現場だったようですね。  中でもしのぶさんは、「これはこういうことなのかな?」といった感じで、積極的に質問をされるんです。その上、「私、緊張しちゃう」などと、ご自身の気持ちを織り交ぜながら現場にいてくださるので、私も質問が … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

  ―確かにその通りですね(笑)。  ただ、大半は史実通りですが、(小田)新之助(井之脇海)とふく(=うつせみ/小野花梨)ととよ坊の一家、序盤に登場した蔦重の恩人の花魁・朝顔(愛希れいか)など、一部に私が創作したオリジナルキャラもいます。と … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

【映画コラム】実話を基に映画化した2作『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』『栄光のバックホーム』

映画2025年11月29日

『栄光のバックホーム』(11月28日公開)  2013年のプロ野球ドラフト会議で指名され、鹿児島実業から阪神タイガースに入団した18歳の横田慎太郎(松谷鷹也)。誰もがその将来に大きな期待を寄せていたが、突然横田の目にボールが二重に見えるとい … 続きを読む

氷川きよし、復帰後初の座長公演に挑む「どの世代の方が見ても『そうだよね』と思っていただけるような舞台を作っていきたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月29日

 氷川きよしが座長を務める「氷川きよし特別公演」が2026年1月31日に明治座で開幕する。本作は、氷川のヒット曲「白雲の城」をモチーフにした芝居と、劇場ならではの特別構成でお届けするコンサートの豪華2本立てで贈る公演。2022年の座長公演で … 続きを読む

Willfriends

page top