【インタビュー】映画『シグナル100』小関裕太 デスゲーム映画に歓喜「ようやく好きなジャンルに携われる」

2020年1月23日 / 14:24

 そんな映画作りに集中した日々を過ごした小関は、クランクアップと同時に「終わったー!温泉に行くぞー!」と心身ともに一気に解放されたこともうれしそうに伝えた。オンとオフの切り替えが見事だが、5年前のドラマ「ごめんね青春!」の撮影では、「男の子を好きになっていました。いつも隣にいる半田くん役の鈴木貴之くんのことを役者として尊敬しているから好きなのか、男として好きなのかが分からなくなるぐらい、村井そのものになっていました」と役を引きずっていたという衝撃的エピソードを口にする。

 だが、「うそなく、役に没入できたことに胸を張れるし、新しい自分を見つけられました」と役者として一皮むけたことを誇らしげに語ると、「常にあのときの自分を越えようという気持ちを持って臨んでいます」と本作撮影中にも胸に抱いていた思いを吐露する。

 時折、柔和な表情からりりしい顔つきに変わる小関。群雄割拠の若手イケメン枠で、これからどう戦っていくのだろうか…? すると、「自分の中に熱いものは持っています」と闘志をにじませ、「個性的な人が多い中、自分に抜きん出た個性があるかは分からないけど、今、自分なりに自信を持ってこの場に立つことができているので、この自信だけを持っていれば周りに埋もれることはないと思います」と言葉に力を込めた。

 子役からスタートし、舞台、モデル、ドラマ、映画と幅広いフィールドで十分に個性的な活動を続けている小関は、本作での過酷な撮影を通して、さらなる成長を遂げた。そうして常に自分を越え続けている小関なら、ある意味“デスゲーム”が繰り広げられている芸能界でも生き残ることができるだろう。

(取材・文・写真/錦怜那)

(C)2020「シグナル100」製作委員会

 映画『シグナル100』は1月24日から全国公開。

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