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そうですね。その点では今回、田中泯さん(菅原慎一役)、佐々木すみ江さん(西田アイ子役)のお二人と共演させていただいたことは、とてもありがたかったです。記憶屋は、もちろん現実にはいません。でも、お二人が記憶屋について話をすると、本当にいそうなリアリティーを感じるんです。
中でも、すみ江さんとご一緒したのは、すみ江さんが一人でずっとしゃべっていて、僕は聞いているだけという場面。でも、すみ江さんは現場の周りが多少騒がしくても、せりふを全く間違えないし、話し方もクリア。しかも、監督の注文も全部聞いた上で、しっかりと芝居を作られている。おかげで、聞いているとその光景が頭に浮かんでくるんです。それくらい見事な芝居です。その人の生きざまがこんなふうに出てくるんだな…と実感しました。僕にはとてもできない芝居ですし、監督も「すごい」と驚いていました。あれは、僕にとってものすごい宝物になりました。この記憶だけは、たとえ記憶屋が現れたとしても、絶対に消さないようにしておきます(笑)。
(取材・文・写真/井上健一)
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