【インタビュー】舞台「アルトゥロ・ウイの興隆」草なぎ剛、希代の悪人役に「人生を懸けてやります」

2020年1月2日 / 17:00

-映像と舞台に違いは感じていますか。

 以前は、どちらも「役者」というお仕事なので同じだと思っていたけれど、最近は、ちょっと違うと思ってきました。それは、ただ単に、体力的なことだと思います。僕も若いときはできたことも、段々とできなくなっているのを感じるんです。映像の場合は、それでも集中している時間が短いから、そこまでの(年齢による)変化はないかもしれないけれど、舞台はそうはいかない。緊張していると変に力が入ってしまってリズムが狂ってしまったり、ちょっとした段差を踏み外してすぐに体を痛めてしまったり(笑)、体力的な違いが出てきたな、と。でも、そこをどう自分の中で補って、楽しんでいくかだと思います。ある意味、駄目な自分すら役に投影すればいいわけで、それも一つの役作りになる。例えば、少し動くだけで息が切れてしまったり、疲れてしまうかもしれませんが、それもリアルですよね。もしそれでせりふが詰まってしまったとしても、それ自体は仕方なくて、その次にどうするかというのが今後のテーマになってくると思います。

-2020年の目標は?

 いい革ジャンといいブーツに出会いたいですね。たくさん持ってはいるんですが、実は気に入っているのは本当にわずかなんです。革質もポッケの位置も全部違うから、なかなか全てが好みに合うのは見つからないんです。もうちょっとここがこうだったらいいのに…って必ずあるから、気に入るものに出会えたらいいなと、日々思っています(笑)。

(取材・文・写真/嶋田真己)

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「アルトゥロ・ウイの興隆」

 KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「アルトゥロ・ウイの興隆」は1月11日~2月2日、KAAT神奈川芸術劇場 ホールで上演。
公式サイト https://www.kaat.jp/

 

  • 1
  • 2
 

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】時空を超えた愛の行方は『楓』『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』『星と月は天の穴』

映画2025年12月20日

『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』(12月19日公開)  友人の結婚式で知り合ったデビッドとサラは、レンタカーのカーナビに導かれ奇妙なドアにたどり着く。そのドアの先は、それぞれの「人生で一番やり直したい日」につながっていた。“ … 続きを読む

北香那「ラーメンを7杯くらい食べたことも」天野はな「香那ちゃんのバレエシーンは見どころ」 「ラーメン」と「クラシック・バレエ」が題材のコメディーで共演 NHK夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」完成会見

ドラマ2025年12月19日

 12月19日、東京都内のNHKで、1月5日からスタートする夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」の完成会見が行われ、主人公・千本佳里奈(ちもと かりな) 役の北香那、佳里奈の親友・二木優美(ふたぎ ゆみ) 役の天野はながドラマの見どころを語ってくれ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(9)浅間神社で語る「厄よけの桃」

舞台・ミュージカル2025年12月18日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。  前回は、玉田家再興にあたり「三つ … 続きを読む

石井杏奈「人肌恋しい冬の季節にすごく見たくなる映画になっています」『楓』【インタビュー】

映画2025年12月17日

-実際に福士さんと共演してみていかがでしたか。  とてもすてきな方で、待ち時間にちょっとお話できたんですけど、すごく温厚な方でした。お芝居に関してはすごく真面目でストイックで、「このせりふはこうやって言ってみるのもありかも」というような優し … 続きを読む

染谷将太 天才絵師・歌麿役は「今までにない感情が湧きあがってきた」 1年間を振り返る【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月15日

-ご自宅でも絵の練習をされたそうですね。  台本が来るたびに絵を担当するチームとの打ち合わせがあり、練習用の絵が並んだ計算ドリルのようなプリントを数十枚いただくので、それを自宅に持ち帰り、宿題のように繰り返し描いて練習していました。 -歌麿 … 続きを読む

Willfriends

page top