【インタビュー】舞台「メアリ・スチュアート」 長谷川京子「心も芸術的なものも準備していきたい」

2019年11月2日 / 12:00

 演出の森新太郎と世田谷パブリックシアターとの5作目のタッグとなる舞台「メアリ・スチュアート」。18世紀の詩人で劇作家のフリードリヒ・シラーによる古典的名作を、20世紀にスティーブン・スペンダーが脚色した戯曲で、16世紀末を舞台に、スコットランドの女王メアリ・スチュアートとイングランドの女王エリザベス1世という2人の女王をめぐり、交錯する人々の思惑と運命を繊細な心理描写で鮮やかに描いた群像劇だ。今回は、タイトルロールとなるメアリを演じる長谷川京子に、舞台出演についての心境や意気込み、役柄についてなどを語ってもらった。

メアリ・スチュアートを演じる長谷川京子

-本日、ビジュアル撮影を終えられたとのことですが、青いドレスが印象的ですね。

 劇中ではまた違ったイメージの衣裳を着ると思うのですが、対するエリザベスを演じるシルビア・グラブさんは情熱的な赤いドレスを着ていらっしゃったので、メアリとエリザベスの2人の女王の話ですし、対照的なものになっています。

-約9年ぶりの舞台出演となりますが、なぜこのタイミングだったのですか。

 皆さんそうおっしゃってくださいますけど、私は舞台のオファーをずっと待っていたんです。逆になぜこのタイミングなのか聞きたいぐらいで、いつでもウェルカムでした(笑)。ただ、結果論かもしれませんが、4年ぐらい前であれば自分の環境的に子どもが小さかったので、今ほど深く入れたかなと思うんです。もちろんお話を頂けるというのはうれしいですし、お引き受けはしたと思うんですけど、本当に自分にとってはベストなタイミングで頂けたので、これは縁かなと思っています。

-今はどのような心境ですか。

 稽古もまだ始まっていませんが、共演の方々は本当に舞台経験も豊富で芸達者な方たちなので、皆さんよりも、先の先から、心も芸術的なものも準備していかなければと思っています。

-8月にフランスとイギリスを旅行している様子がインスタグラムに投稿されていましたが、本作の準備のために旅行されたのですか。

 いえ、本当に偶然だったんです(笑)。旅行時にはすでに出演のお話を頂いていましたが、これも縁だなとは思います。でも結果として、イギリスに長めに滞在して、歴史のあるものや建物の雰囲気は感じられました。タイミング的に本作の出演が何かを引き寄せたのかと思います。

-今回、初顔合わせとなる演出家の森さんの印象を教えてください。

 打ち合わせでお会いしたのですが、初めてお会いしたので、お互いの人となりが分からないまま終わってしまいました。でも、何かを取り繕う方ではなく、ストレートに表現として出してくださる方かと感じました。

-メアリという女性についてどのようなイメージを持っていますか。

 私としては、メアリは自分が王女であるというプライドを持ちながらも、幽閉されてしまうんですけど、自分の心や信念を変えずに、正直に素直に真っすぐ生き続けた人だろうなと思っています。その真っすぐな気持ちが、きっと周りにいる人を魅了していく原因であり、エリザベスがそこですごく焦燥感を味わってしまうような要因になったのかなと感じています。だから、男の人を翻弄してやるとかではなくて、とにかくひたむきな思いが、きっと周りを動かすことになったんじゃないかと思っています。

-魅了するという魔性の女的なイメージではないですね。

 言いようだとは思いますが、でも私はそう思っていますし、恐らく森さんもそういう捉え方で演出されるのではないでしょうか。歴史上の人物の人設定には正解がないので実際は分からないですから、それを森さんがどう描くかというところもあると思います。

-メアリ・スチュアートに関連した映像作品も見られたそうですが、メアリとエリザベスの関係をどう思いますか。

 映画『ふたりの女王』を見ましたが、本当にメアリとエリザベスのキャラクター設定がきっちりと描かれていて、非常に見やすい映画でした。ただ、どちらが良い悪いではなくて、2人とも信念はきっと一緒なんだと思いました。憎しみや、いがみ合いも含んだ権力闘争によって、最終的にはエリザベスがメアリを処刑してしまうんですけど、置かれた環境や生まれてきた時代が少し違っただけで、2人は本当に似ていて、場所が違ったら大親友になったのではないかと感じました。

-エリザベスを演じるシルビアさん、2人の女王から寵愛を受ける策略家のレスター伯を演じる吉田栄作さんとの共演は?

 ビジュアル撮影でお会いしましたけど、テレビのお仕事とかでもご一緒したことがないですし、今日がはじめましてでした。ほかの共演の方々とも共演の経験がないんです。でも、芸達者な実力のある方たちなので、私がどうなるかが不安ではあります(笑)。作品としては、この共演者の方々がいらっしゃれば絶対に大丈夫だと思いますので、あとはもう私がどうなんだという話です(笑)。

 
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