エンターテインメント・ウェブマガジン
この映画には、普段から歌やダンスをやっているダウン症の女の子だけでなく、より重度の障害者の子たちも出ています。そういう子たちが、こうやって映画を通じて社会参加していくことは、どんどんやった方がいい。彼らが「菅田くんに会える!」と喜んだりするところは、本当に普通です。僕としては、障害者の人も健常者の人も、なるべく一緒に生活できることが、国として最も豊かな状態だと思っています。だから、一日も早くそういう社会が実現してほしい。それはもう、ずっと願っていることです。
やりたい気持ちはずっとありましたが、内容的にハードなこともあり、なかなか機会がありませんでした。それがこのところ何本か映画を作る中で、環境が整ってきたので、「やってみようか」と。だから、特にこのタイミングを狙ったわけではありません。ただ、当時とは世の中が大きく変わる中で、僕自身、これを撮りたいのかどうか、心境の変化があるのではないかとも思いました。3.11のような災害が起きた後ですから、「生」に対する日本人の捉え方も、高度経済成長期から続いた豊かな時代とは変わるのではないかと。でも、それほど変わらなかった。それどころか、ものすごい勢いで3.11を忘却していこうとしているようにすら感じられた。であれば、この脚本でまだやれるだろうと。
そんな大それたつもりはありませんが(笑)。ただやっぱり、平成の時代は、あらゆる都合の悪いものを排除しようとする動きが行き過ぎていたのではないかと。その思いは今も変わりません。それに対して、ちょっとやり過ぎではないか、異様な世界になってきてはいないか、という感覚はあります。
どこそこの会社の部長だとか、映画監督だとか、そういう肩書きも生きていく上ではもちろん必要です。でも、人を見るときは、それとは違う、人そのものを見つめる力、人間が「生きている」ということそのものに触れていこうとする姿勢が必要ではないでしょうか。そういう感覚があると、これから問題になっていく高齢化社会などに対して、日本の社会がどう対応するべきかという哲学が持てるのではないかと。この映画が、そういうことを考えるきっかけになってくれたらうれしいです。
(取材・文・写真/井上健一)
映画2026年3月21日
それから10年。今回の授賞式でも、『罪人たち』のほかにもさまざまな「初」を目にすることとなった。国際長篇映画賞では、『センチメンタル・バリュー』がノルウェー映画「初」のアカデミー賞を受賞。歌曲賞では、『Golden』(『KPOPガールズ! … 続きを読む
映画2026年3月21日
-今のお話に出た「ゴジュウジャー」第1話、第2話に堤なつめ役で井内さんが出演したことは放送当時、大きな話題となりました。当時は、どんなお気持ちで撮影に臨みましたか。 井内 最初は「ゴジュウジャーに出演する」としか聞いていなかったので、大也役 … 続きを読む
ドラマ2026年3月16日
-トキとヘブンの平凡な日常の中にある幸せを丁寧に描いている点も、「ばけばけ」の大きな魅力です。劇中、その象徴のように使われているのが、しじみ汁を飲んだトキが満足そうに口にする「あー…」という言葉と、スキップです。この二つはどこから思いついた … 続きを読む
映画2026年3月13日
3月15日(日本時間3月16日(月))、映画の祭典・第98回アカデミー賞授賞式が、アメリカのロサンゼルスで開催される。今年は人種差別に対する風刺を交えたアクションホラー『罪人たち』が16ノミネートで、最多記録を更新したことが大きな話題とな … 続きを読む
映画2026年3月12日
-おススメの作品は。 ボーイズグループを追った『THE LAST PIECE -Glow of Stars-』と、脚本家の野島伸司さんに密着した『野島伸司 いぬ派だけど ねこを飼う」、『ブルーインパルスの空へ』は比較的分かりやすいと思いま … 続きを読む