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続けています。これまで、休日の過ごし方に、水泳という選択肢はありませんでした。でも、今はそれが自分の息抜きになっている。それも一つの人生観の変化だな…と。水泳は1年も続けたわけではありませんが、その程度の短期間でも、人生を前に進めることはできる。僕は、学生時代からずっと「水泳も球技も苦手」と言っていましたが、今は「どんなものでも、1カ月もらえたら、スタートラインには立てる」という気持ちになっています。そういう意味で、かなり人生の幅が広がる演劇体験をさせてもらっています。
あるとき、監督から「このドラマは、みんなが失敗していく。挫折したり、失敗したりしながら、それでも前に進んでいく」という話を伺ったんです。それが、僕にとっても、今の日本にとっても、必要なものではないかな…と。今は失敗にとても厳しい時代です。でも、時代というものは、失敗が築いてきたのではないでしょうか。失敗を繰り返した人たちの残した大きな功績が、今の日本につながっている。だから、「失敗を恐れる選択をしたくない」という気持ちが僕にもあり、今回はいろいろと思い切った決断ができました。人見絹枝さんがオリンピックに出場する回(第26回)は、僕も号泣しましたし…。本当に素晴らしい作品に携わらせてもらったと思っています。
(取材・文/井上健一)
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