【インタビュー】『柴公園』渋川清彦 「主演に興味ない」淡白な言葉の裏に垣間見える役者のプライド

2019年6月14日 / 13:51

 実際、“壮大な無駄話”が繰り広げられる会話劇で、映画版とドラマ版を短期間で同時に撮影したこともあり、「せりふ量が多過ぎて、覚えられないまま現場に入りました。本番にはなんとか間に合いましたが、すごい不安でした(笑)」と危機的状況に陥ったことを告白。このような体験は長い役者人生の中で初めてだという。

 動物の飼い主役も初挑戦で、毎日、あたる役の柴犬きいを散歩させてコミュニケーションを図るところから撮影は始まった。そのおかげで、インタビュー時のきいは渋川によく懐いており、渋川も目じりが下がりっぱなしだ。また、会話劇故にシリーズ化もできそうなことから、「続編やシリーズものをやったことがないので、やりたいですね」と意欲を見せた。

 淡々と、だが確実に芝居に取り組み、名バイプレーヤーとしての確固たる地位を築いた渋川は、「しゃべるのが苦手」と話す通り、言葉数は少なく、俳優論を語ることもなかった。しかし、もともと「現場に台本は持って行かないタイプ」であり、その理由として「役者としてのプライドみたいなところはあるかもしれない。役者はこうあるべきみたいな感じでよく言われるじゃないですか」と少し照れ臭そうに笑った。やはり、その胸には役者としての自負があった。

(取材・文・写真/錦怜那)

(C)2019「柴公園」製作委員会

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