エンターテインメント・ウェブマガジン
社長役の吉川晃司さんはせりふは少ないのですが、その一言一言にとても力を入れて語られているのが分かりました。僕と技師長役の石井(正則)さんが長いせりふをしゃべった後で、吉川さんのうなずきで全部持っていかれるという(笑)。語らずとも存在感で表現するというエネルギーを感じました。
こうしたものは後世に語り継ぐべきだと思いますし、学校の教科書のようなものではなく、映画というエンターテインメントの部分で見せることも大切だと思います。例えば、この映画は、煙突を立てる話を通して、自分とは立場の違う人たちと手を組んで、どう乗り越えていくかという、共生を描いた作品なので、そうしたところを感じていただければと思います。
今はいろいろなものが見え過ぎて、逆に本質が見えにくくなっているところがあると思います。計算の技術が進んで、この映画で関根三郎くんが言う「冷静で合理的」な人が増えたところもある。けれども、この映画の、自分の心に従って生きる人たちの姿を見て、こういう生き方もあるんだ、ということを感じてもらえたらと思います。たまには、冷静で合理的ではなく、熱くなって、人のことを思いやって、という理想を求める生き方をしてもいいと思います。
(取材・文・写真/田中雄二)
『ある町の高い煙突』
6月22日(土)有楽町スバル座ほか全国ロードショー(ユナイテッド・シネマ水戸、シネプレックスつくば 6月14日(金)先行公開)
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