【インタビュー】『キスできる餃子』足立梨花「ラブコメディーと言われていたので、思い切りよく演じました」

2018年6月22日 / 15:24

 浮気した夫と離婚し、幼い娘を連れて地元・宇都宮に戻ってきたシングルマザーの藤田陽子。人生をやり直すため、閉店した実家のギョウザ屋の再開を目指す彼女の奮闘と、プロゴルファーの岩原亮(田村侑久)との恋の行方を描いたラブコメディー『キスできる餃子』が、大ヒット上映中だ。本作で主人公・陽子を演じたのが、テレビドラマや映画、バラエティー番組まで、各方面から引っ張りだこの足立梨花。撮影の舞台裏や役に込めた思いを聞いた。

◆ヘアメイク:小川幾代◆スタイリスト:奈雲恵里

-ギョウザの街・宇都宮が舞台の作品ですが、オファーを受けたときのお気持ちは?

 主演ということで、ありがたいと思う一方で、これまで宇都宮と密な関係があったわけではなかったので、驚く部分もありました。ただ、監督と話をしたら、「この映画を撮りたいと思ったとき、真っ先に思い浮かんだ」と言ってくださったんです。それがすごくうれしかった。だから、私がやることで宇都宮の皆さんが盛り上がってくれるのであれば、ぜひと。それからは、すごく楽しみになりました。

-撮影を通じて知った宇都宮の魅力は?

人が温かかったです。皆さんとても協力的で。たくさんの市民の方がエキストラで参加してくれた上に、撮影にお店も貸してくださって…。その間、駐車場で臨時営業しているんです。私たちが押し出す形になってしまったのに、「いいですよ」と言ってくださるなど、優しい人たちが集まっている街だな…と。本当に、人の温かさを知ることができた撮影でした。他にも、ギョウザはもちろんおいしいですし、食べ物ではイチゴもあります。バスケやJリーグも盛り上がっていて…。改めて、いろいろな魅力がある街だと知りました。

-ギョウザを作る場面が多かったですが、全てご自身で演じたのでしょうか。

 全て吹き替えなしで、自分でやっています。今までギョウザを作ったことはありますが、皮からというのはなかったので、皮を丸く伸ばす作業が難しかったです。きれいな丸にするためには、微妙な力加減が必要で…。クランクイン前に宇都宮に行って、皮から作る方法を先生に教わって、レシピと作り方のDVDを見ながら、家で練習しました。おかげで、ギョウザが得意料理になりました(笑)。

-今回演じた陽子というキャラクターの魅力は?

 こうと思ったら一直線に突き進む猪突猛進型がすてきです(笑)。負けず嫌いな性格なので、お父さんとけんかして「俺は手伝わん」と言われたら、「1人でやる」と言って、つらくて、苦しくて、誰かに教わりたくなったときでも、お父さんには絶対に聞かない。そういうところがかわいいのと同時に、言ったことを必ずやり遂げる姿勢は、とても尊敬できます。

-そんな陽子を演じる足立さんのお芝居に、思い切りの良さを感じました。それが作品のすがすがしい魅力につながっていたように思いますが、その辺りは意識されたのでしょうか?

 ラブコメディーと言われていたので、やり切ろうと思っていました。陽子は突き進むタイプなので、そういう猪突猛進的な部分を表現しやすいかなという狙いもあって。周りにおとなしい人が多かったこともあり、それとは違った空気感も出したかったので、思い切りやりました。

-そこは、陽子を演じる上でのポイントだと?

 そうですね。でも、やり過ぎるとばかに見えてしまいます。時々ばかに見える部分があってもいいけれど、見ている皆さんが「こいつばかだな…」と引いてしまうのは駄目。受け入れられる程度のばかでありたかったので、そこは意識して、やり過ぎないようにしました。

-陽子は自分で自分を「ばかだ」と言っています。演じる上でそのあたりのバランスは難しかったのでは?

 ただそれは、言っているだけなのかなと。自分で「ばか」と言っている人ほど、実はばかではなかったりしますから。本当にばかな場合は、そのこと自体に気付かないので、気付いている時点で本当のばかではないんだろうなと。自分を表現する時、表現しやすい言葉が「ばか」なんだろうな、と解釈して演じました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

尾上松也「金田一耕助を演じる喜びがふつふつと」奥智哉「今の時代にふさわしい作品に」名作ミステリー映画で共演『八つ墓村』【インタビュー】

映画2026年9月18日

 横溝正史原作の名作ミステリーが、令和の時代によみがえる!これまで繰り返し映像化されてきた『八つ墓村』が装いも新たに映画化され、9月18日から全国公開となる。  岡山県の山奥にひっそりとたたずむ八つ墓村で起きる連続殺人の謎に、名探偵・金田一 … 続きを読む

有村架純、石田ひかり、姫野花春「見終わった後ですごく幸せな気持ちになれる映画です」『さとこはいつも』【インタビュー】

映画2026年9月18日

 沖田修一監督が、年齢も育った環境も異なる3人の「さとこ」という女性の人生が交差していく様子をオリジナルストーリーで描いた『さとこはいつも』が、9月18日から全国公開。本作で、35歳の沙都子を演じた有村架純、55歳の里子を演じた石田ひかり、 … 続きを読む

見上愛「樹里ちゃんは周りを安心させる空気感を持っている」上坂樹里「愛さんが私を直美にしてくれました」主演の2人が撮影を振り返る【連続テレビ小説「風、薫る」インタビュー】

ドラマ2026年9月17日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「風、薫る」。田中ひかるの著書『明治のナイチンゲール 大関和物語』を原案に、明治時代、当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込んだ一ノ瀬りん(見上愛)と大家直美(上坂樹里)という2人のナースの冒険物語 … 続きを読む

丸山隆平「きっと誰も見たことがないものになる」 舞台「water」で挑む半自伝的作品【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月14日

 丸山隆平と、演劇団体マームとジプシーの主宰を務め、劇作家・演出家として注目される藤田貴大が企画し、作り上げる舞台「water」が9月27日から上演される。本作は、丸山の記憶の断片を散りばめながら、藤田の視点で見つけた京都という土地、そして … 続きを読む

倉悠貴 豊臣兄弟を支える軍師・黒田官兵衛を好演中「最後までしっかり演じ切りたい」【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年9月13日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 夜8:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=羽柴秀長/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中だ。劇中、軍師 … 続きを読む

page top