【インタビュー】「S.W.A.T.」加藤和樹、吹き替え声優に初挑戦!飽くなき欲求で海外進出も視野に!?

2018年6月21日 / 12:00

 凶悪事件の収拾に発動するロサンゼルス市警察所属の特殊武装戦術部隊の活躍を描く「S.W.A.T.」。本作の、チーム内の信頼が厚いベテラン隊員ディーコン役で、海外ドラマの吹き替えに初挑戦するアーティストで俳優の加藤和樹が、アフレコ時のエピソードや本作の魅力、目指す自画像などを語ってくれた。

ベテラン隊員ディーコンの吹き替えを担当した加藤和樹

-オファーを受けたときの率直な気持ちは?

 「やれるのであれば、ぜひ!」と。やっていないことに挑戦することは僕の中で特別なことなので、素直にうれしかったです。

-加藤さんが担当するキャラクターが、ナイスミドルなディーコンと聞いて少し驚きましたが、ご自身はどう思いましたか。

 顔だけ見ると「どうなんだろう…」と思いました(笑)

-その顔にぴったりの声をあてるために、どのような工夫をされましたか。

 (ディーコン役のジェイ・ハリントンは)どちらかというと高い声だし、日本人の声優さんたちは、主役のホンドー役の咲野(俊介)さんをはじめ、低音ボイスが響く、いい声の方ばかりなので、その中で埋もれずディーコンとしているために、あまり声を落とし過ぎないようにしました。

-初回のアフレコを終えたときの気持ちは?

 すごく緊張しました。他の方々は何度か共演されているみたいで、最初からチーム力があったので、その中にポンと入っても、どう立ち回っていいか分からなかったし、先輩方の前で失敗もできないし…。でも、決起集会で咲野さんが「楽しくやろうよ。僕たち、チームなんだから」と言ってくれたので安心して、2回目からは楽しんでやっています。

-アニメーションのアフレコ経験は豊富ですが、吹き替えとの違いは感じますか。

 単純に声だけをあてるのではなく、役者が演じているのを見て、感じて、僕も一緒に芝居をしているという感覚が、アニメ声優とは違うかな。ディーコンはあまりしゃべらないけど表情の芝居が多いので、それを受け取って自分の芝居として声を出すようにしています。

-特に苦労されていることはありますか。

 難しい言葉や専門用語が出てくるし、そのアクセントが分からなくて毎回確認しなければいけないのは大変です。

-1970年代に一世を風靡(ふうび)した「特別狙撃隊S.W.A.T.」のリブートとなる本作ですが、その魅力とは?

 「S.W.A.T.」という言葉は知っていても、実態はあまり知られていませんよね。このドラマでは、僕たちと同じように、家族や恋人、仲間がいる一人の人間である隊員が、何を抱えて、何を信念として戦っているのか、守るべきものは何なのかという人間ドラマをしっかり描いていて、ただのアクションドラマにとどまっていないところが魅力です。それに、被害者側の気持ちもきちんと描写されていることに胸をつかれました。事件が解決したら終わりではなく、S.W.A.T.が彼らの心の傷をどう癒やして、本当の事件の終わりを迎えるのか、一歩踏み込んだ物語を楽しんでほしいです。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

DAIGO「クリスマス気分を盛り上げてくれる作品なので、『パーシーのクリスマス急行』にぜひ乗車してください」『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』【インタビュー】

映画2025年12月12日

 イギリスで最初の原作絵本が誕生してから80周年を迎えた人気児童向けアニメ「きかんしゃトーマス」の劇場版『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』が12月12日から全国公開された。シリーズ初のクリスマスムービーと … 続きを読む

高橋克典「これは吉良の物語でもあるのだと感じていただけるような芝居をしたい」 堤幸彦「『忠臣蔵』は、演劇的に言えば1丁目1番地的な作品」 舞台「忠臣蔵」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月10日

 元禄時代に実際に起こった仇(あだ)討ちを題材に歌舞伎などで取り上げられて以来、何度もドラマ化、映画化、舞台化されてきた屈指の名作「忠臣蔵」が、上川隆也主演、堤幸彦演出によって舞台化される。今回、吉良上野介を演じるのは、高橋克典。高橋はデビ … 続きを読む

生田斗真が驚きの一人二役!「最初から決まっていたわけではありません」制作統括・藤並英樹氏が明かす舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月8日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。謎の絵師“写楽”が、蔦重の下で歌麿(染谷将太)ら当 … 続きを読む

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

 戦争がもたらす狂気を圧倒的なリアリティーで描き、第46回日本漫画家協会優秀賞を受賞した武田一義の戦争漫画をアニメーション映画化した『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』が12月5日から全国公開された。太平洋戦争末期、激戦が繰り広げられたペリリ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

Willfriends

page top