【2.5次元インタビュー】和田雅成、「僕たちがたどり着きたかった場所」を描いた舞台『刀剣乱舞』最新作への思い

2018年5月29日 / 12:00

 名だたる刀剣が戦士の姿となった「刀剣男士」を集めて育てる刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞」を原案にした舞台『刀剣乱舞』の最新作、「舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰」が6月2日から開幕する。第1弾公演「虚伝 燃ゆる本能寺」(16)以来、へし切長谷部を演じる和田雅成に、シリーズの集大成となる本作に懸ける思いを聞いた。

へし切長谷部を演じる和田雅成

-現在、お稽古中ですが、いかがですか。

 あっぷあっぷです(笑)。でも、ぜいたくなお稽古をさせていただいていると思います。座長の(三日月宗近役の)鈴木拡樹さんをはじめ、第一線で活躍されている方がいっぱい出ている作品なので、学ぶことが多いです。拡樹さんもマッキー(山姥切国広役の荒牧慶彦)も、自分が今まで培ってきた技術を惜しむことなく人に教えてくれる人で、いろいろなアドバイスをもらっています。キャストたちはみんな、漏れなく負けず嫌いなやつばっかなので(笑)、暇があったら練習しています。

-シリーズ6作目ということで、キャスト同士の絆も深いカンパニーなんでしょうね。

 そうですね。今回、新しく入ったキャストたちも、熱い人が多くて。だから、僕らもそれに負けないように、お互いに切磋琢磨しながらやっている感じです。

-最初にこの作品に出演することが決まったとき、役作りとしてゲームはされたのですか。

 はい、だいぶやりこみました。

-へし切長谷部は出ました?

 そりゃそうですよ(笑)! 近待(ゲーム内の第一部隊の部隊長)から外さないですよ、意地でも(笑)!

-最初は、ゲームを参考にして役作りもされたんですか。

 もちろん、刀剣としての歴史もありますが、最初はゲームを始めました。その後で、時代背景を知るために、史実の勉強をして、トレースして、ゲームも史実も、いいところを自分がものにできるようにと、作っていった感じです。

-シリーズを重ねて、役柄への解釈が深まったり、役への思いが変わってきたりということはありますか。

 自分でも深めてきたつもりはありますが、これまでの物語の中で、へし切長谷部がこの本丸でどう成長していったかがつむがれているので、脚本・演出の末満健一さんと一緒に作ってきたのだと思ってます。

-最新作では、どんなところを意識して演じていますか。

 ネタバレになってしまうので、今はあまり言えないのですが(笑)。僕自身、前作よりも成長した姿をお見せできたらいいなって思います。

-今回、十二振りが出演されるということも話題になっています。

 もちろん、十二振りが出るというのは見どころです。十二振りが並ぶシーンがあるんですが、それは壮観です。それと、今回描かれるのはある意味、僕たちが舞台『刀剣乱舞』として、カンパニーとして、作品としてたどり着きたかった“場所”なのかもしれません。僕たちにとっては、そこにたどり着けたってことだけで魅力的です。

-では、稽古で、今、苦労していることは?

 殺陣の技術が高いキャストが多いので、休憩中も他の方が演じているのを見て、盗もうと必死です。

-それは、大変でもありますが、楽しくもありますね。

 そう、楽しい! 楽しいし、ちょっと腹が立ちます(笑)。うめーなって。見せ方とか、本当にうまいので、いっぱい盗みたいと思います(笑)。今回、シリーズの中で、一番殺陣が多いと思います。しかも、刀剣男士それぞれに合わせた殺陣付けをしていただいているので、それぞれの色が出た殺陣になっている。それも見どころです。

-和田さんの殺陣はどんな特徴があるのですか。

 スマートさですかね。へし切長谷部のセリフに「圧し切る」という言葉があるんですが、「圧し切る」ときにはグッと力を入れて斬ります。でも、それ以外は敵に斬られても笑っていることが多いんですよ。普通、「グワーッ」って(うめくような)ところで笑うんです。そこにスマートさを感じています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】「2025年映画ベストテン」

映画2025年12月28日

 今回は、筆者の独断と偏見による「2025年公開映画ベストテン」を発表し、今年を締めくくりたいと思う。 【外国映画】  2025年公開の外国映画を振り返った時に、今年の米アカデミー賞での受賞作は最近の映画界の傾向を象徴するようで興味深いもの … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】家族の情緒が国境を越える、俳優ムン・ソリが語る「おつかれさま」ヒットの理由

ドラマ2025年12月26日

 今年のヒットドラマ、Netflixシリーズ「おつかれさま」。子どもから親へと成長していく女性の人生とその家族を描き、幅広い世代から支持され大きな話題を呼んだ。IU(アイユー)との二人一役で主人公エスンを演じたムン・ソリに、ドラマの振り返り … 続きを読む

田中麗奈「こじらせ男の滑稽で切ない愛の行方を皆さんに見届けていただきたいと思います」『星と月は天の穴』【インタビュー】

映画2025年12月24日

 脚本家としても著名な荒井晴彦監督が、『花腐し』(23)に続いて綾野剛を主演に迎え、作家・吉行淳之介の同名小説を映画化した『星と月は天の穴』が12月19日から全国公開された。過去の恋愛経験から女性を愛することを恐れながらも愛されたい願望をこ … 続きを読む

天海祐希、田中哲司、小日向文世、でんでん、塚地武雅「12年の集大成を見届けてください!」大ヒットシリーズ、ついに完結! 劇場版「緊急取調室 THE FINAL」【インタビュー】

映画2025年12月23日

 2014年1月にスタートしたテレビ朝日系列の大ヒットドラマ「緊急取調室」。たたき上げの取調官・真壁有希子が、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行う専門チーム「緊急事案対応取調班(通称:キントリ)」のメンバーとともに、数々の凶悪犯と一 … 続きを読む

【映画コラム】時空を超えた愛の行方は『楓』『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』『星と月は天の穴』

映画2025年12月20日

『楓』(12月19日公開)  須永恵と恋人の木下亜子は、共通の趣味である天文の本や望遠鏡に囲まれながら幸せな日々を送っていた。しかし実は本当の恵は1カ月前にニュージーランドで事故死しており、現在亜子と一緒にいるのは、恵のふりをした双子の兄・ … 続きを読む

Willfriends

page top