【インタビュー】『ピーターラビット』ウィル・グラック監督「CGを使っていることを観客が忘れてしまうようにしたかった」

2018年5月15日 / 09:00

-時代設定を現代に移した意図は?

 実はこの映画は、あえて時代を特定していません。ですから、現代かもしれないし、あるいはもっと昔かもしれないし、50年後かもしれない。携帯電話も出てきませんし、誰もイヤホンを付けていません。言葉の中にも“今”を感じさせるものは一切出てきません。こうした点にはとても注意を払いました。ただし、言葉は現代語です。それだけです。

-ハロッズのおもちゃ売り場を舞台の一つにしたのは子どもの観客を意識したのでしょうか。

 マグレガーは子どもたちに対してもとても厳しい。その彼がおもちゃ売り場に務めているという皮肉の面白さは狙いましたが、“子ども向けに”ということは特に意識していません。僕の映画作りのモットーは「子どもに受けそうだからこのシーンを入れる、というのはなしにしよう」というものです。

-では、この映画の見どころと、映画に込めたメッセージを。

 一番の見どころは、本当に美しいイギリスの湖水地方の風景を描いていることです。もちろん動物たちも、(ここだけ日本語で)かわいい(笑)。メッセージとしては、家族のために何かをするということ。家族が一番大事なんだということを訴えています。それから、物語の中心にあるのは、ビア(ローズ・バーン)とマグレガーのラブロマンスです。トロイの木馬(巧妙に相手を陥れる罠)のように、動物の話だろうと思っていると、実は2人の愛の話になっています。

-日本で暮らしたことがあるとお聞きしましたが、印象は変わりましたか。

 8年間東京に住んでいて、今回24年ぶりに戻ってきました。昨日飛行機を降りたときに、日本のにおいがしました。僕がいた頃とはだいぶ変わりましたね。特に六本木が(笑)。以前よりも清潔になりました。

-ラストシーンを見ると、続編も…と思えたのですが。

 先日、2020年の2月に続編を公開することを発表しました。また僕が監督をします。まだ何も考えていないので、何かいいアイデアがあったら教えてください(笑)。

(取材・文・写真/田中雄二)

『ピーターラビット』

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

岸井ゆきの「『死』をポジティブに捉えることで、人生を前向きに考えられる」患者の最期をみとる看護師役を通して芽生えた死生観「お別れホスピタル2」【インタビュー】

ドラマ2026年4月3日

-すごいですね。  それでも、「カット」がかかった途端、皆さんとても明るく振る舞っていらっしゃって。私だったら、役を引きずってしまい、すぐには切り替えられないと思います。きっと皆さん、亡くなった親族やご友人など、思い出す相手がいらっしゃって … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第12回「小谷城の再会」豊臣兄弟の運命を左右する出会い【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年4月2日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。3月29日に放送された第12回「小谷城の … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(13)道真公左遷の地、太宰府天満宮で

舞台・ミュージカル2026年4月2日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。   ▼太宰府天満宮で神道 … 続きを読む

南沙良 香港との合作映画で本格アクション初挑戦!「とても楽しかったです」『殺手#4(キラー・ナンバー4)』【インタビュー】

映画2026年4月2日

-本作が長編初監督となるリョン・コイイン監督の印象はいかがでしたか。  言語が異なるので、最初は監督の意図を把握するのも難しかったくらい、コミュニケーションに苦労しました。ただ、監督が日本語を熱心に勉強してくださって、撮影までの二カ月くらい … 続きを読む

森崎ウィン「ギンギラギンの金を見ているだけで元気になれます」『黄金泥棒』【インタビュー】

映画2026年4月2日

-コメディーを演じることについてはどう思いましたか。  基本的には、とことん真面目に演じるということですかね。脚本を客観的に読んでいると、ここは面白いなと思うところがありますが、いざ演じるとなった時にそれを意識し過ぎると駄目になる気がします … 続きを読む

page top