【インタビュー】『ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~』パトリック・シュワルツェネッガー「父は僕の師。この作品をきっかけに、いろいろな顔を持つ俳優になりたい」

2018年5月11日 / 17:52

 世界的大スター、アーノルド・シュワルツェネッガーの息子パトリック・シュワルツェネッガーの初主演映画『ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~』が、5月11日から全国公開される。本作は、難病で日に当たることができない少女と、彼女を支える少年のみずみずしい恋の行方をつづった日本映画『タイヨウのうた』(06)をハリウッドでリメークしたラブストーリー。来日したパトリックに、記念すべき初主演作の舞台裏や、偉大な父に対する思いなどを聞いた。

パトリック・シュワルツェネッガー

-オーディションを勝ち抜いて初主演が決まったそうですが、そのときのお気持ちは?

 やっぱり興奮しました。それと同時に、オーディションを勝ち抜いた自分のことを誇りに思い、先が楽しみになりました。

-オーディションを勝ち抜く秘訣(ひけつ)は?

 一番大事なのは、「役に成り切る」という強い気持ち。しっかり準備をして、オーディションの瞬間にベストな自分を出す。それに尽きます。ただ、自分ではどうにもならないこともあります。ルックスが役のイメージに合わない、他の俳優との相性が良くない、などです。とはいえ、オーディションを受ける人はたくさんいるので、その中で自分が役に最適と思われるかどうかは、やっぱり努力次第です。

-演じたチャーリーというキャラクターの魅力は?

 恋人のケイティが難病を患っていることを知った後でも、愛し続けてより絆を深め、彼女の人生を充実させるために自分を捧げる。自己中心的な人とは対極です。僕もそういうふうに、自分よりも他人のことを優先できる人になりたいです。

-撮影中、最も大変だったことは?

 クライマックスの撮影です。感情に訴える場面なので、どうやって気持ちを作ればいいのか、とても悩みました。初主演ということで、プレッシャーも大きかったですし。ただ、ケイティを演じたベラ・ソーンが、僕が集中できるようにサポートしてくれました。経験豊富な彼女には、カメラが回っていないときも含めて、とても助けられました。

-ベラ・ソーンさんとはもともと知り合いだったそうですね。

 そうです。とはいえ、友人として一緒にいるときと、仕事で現場にいるときとでは、印象はかなり違います。現場の彼女は、まさにプロフェッショナル。その姿を見て、改めて尊敬しました。

-チャーリーは水泳選手なので、役作りのために水泳も練習されたとか。

 水泳選手らしい体形を作る必要があったので、週4回ほどプールで特訓をしました。水泳はもちろん、ハイキングやサイクリング、ウエートリフティングなど、体を動かすことは何でも好きなので、楽しくできました。

-そういうお話を伺うと、お父さんのようにアクション映画にも挑戦してほしい気がします。

 ぜひチャレンジしたいです(笑)。ただ、出たい作品や、演じたい役はたくさんあるので、ジャンルを決めるのではなく、もっと幅の広い俳優になりたいです。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。  主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。これまで、いくどとなく視聴者を驚かせてきたが、第4 … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

【映画コラム】実話を基に映画化した2作『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』『栄光のバックホーム』

映画2025年11月29日

『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』(12月5日公開)  太平洋戦争末期の昭和19年。21歳の日本兵・田丸均(声:板垣李光人)は、南国の美しい島・パラオのペリリュー島にいた。漫画家志望の田丸はその才能を買われ、亡くなった仲間の最期の雄姿を遺族 … 続きを読む

Willfriends

page top