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中山 私に関しては、強い女性を演じてくれという話だけで、それ以外は特にありませんでした。あとは撮影のときに何かあれば、その都度「もっとこうしてほしい」ということを積み重ねていった感じです。
キム 僕は日本に来る前に監督と話し合っていました。例えば、チャネの韓国での生活がどんなふうだったのか、なぜ「人間失格」を読んで日本に来たのか…、そんなことです。シナリオを読んで、疑問点を書いて送って、その後に話し合ってという作業を何度か繰り返して。これ以上は何もないというところまでやったので、役に関する話はそこで終わっていました。あとはもう、チャネは涼子さんがいないと完成しないキャラなので、中山美穂さんの芝居からいろいろもらおうという気持ちで日本に来ました。
中山 選べないんですよね、いっぱいあって…(笑)。映像的には、涼子とチャネの2人がソファーに座って、黙って本を読んでいる場面が美しいですね。
キム 2人が一緒に暮らすようになってからの家のシーンは全部好きです。映像の美しさでは、真っ白な服を着た2人が神社を歩きながら会話をするシーンもすてきです。光の当たり方が絶妙で。
中山 なるべく先入観なく見ていただければ…。その方が、この世界に入り込みやすいのではないでしょうか。
キム ただ、楽しんでください。それだけです。アクションやコメディーだったら、ここがいい、ここが受けると説明したいのですが、この映画は何も言いたくないんですよ(笑)。ただ見て、感じてくだされば、それだけでうれしいです。
(取材・文・写真/井上健一)
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