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2017年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」は戦国時代、女に生まれながら、男の名で家督を継ぎ、徳川幕府を支えた名門・井伊家の礎を築いた井伊直虎の波乱の生涯を描く。主演は大河ドラマ初出演となる柴咲コウ。異色の主人公・直虎を1年にわたって演じる意気込みとドラマの見どころを語った。
最初にプロデューサーとお会いして、「ぜひ出てもらえないか」というお話を頂いた時は、即答したい気持ちを抑えて、「ひとまず検討させていただきます」とお答えしました。大河ドラマに主演できるなんて全く考えていなかったので、素晴らしい機会を与えていただいたなという気持ちで、大変ありがたかったです。
台本が面白くて、努力せずに言葉が入ってくる感じです。感情の揺さぶりがちゃんと伝わる台本になっていると思います。大河ドラマの新たな一面みたいなものを作れるような気がしています。私と同年代の歴史ものにあまり興味がない人にも受け入れてもらえるのではないでしょうか。
現場では、その時の一瞬一瞬を切り取っていく感じなので、必死に頑張って撮っています。
形だけが先行しないように、初心を忘れず、毎回、初めて物語を読んだ時の気持ちで役を体現していきたいです。
私の性分的には、ぴったりです。滝に打たれたり、泥まみれになったりというのが楽しくて、じーっときれいにしていなければいけない方が大変です。衣装を汚しちゃいけないといわれることが多い中、今回はどんどん汚せるので、着物がもったいないなと思いながらも楽しんでいます。
車を運転しながらデモテープを聴いて、お経を覚えたんですけど、ヒーリング効果が絶大でした。お経を持って街中を癒やして回りたいような気分になりました。「覚えなきゃ」というプレッシャーがなくて自然と入ってくる感じで、撮影の時も、普通だったら出てくる変な緊張感があまりなくできたような気がします。
リハーサルから彼女のお芝居は見せてもらいましたが、小さいころから相手が男であろうが偉い人であろうが、真っ向勝負で立ち向かっていくところは引き継いでいきたいです。それと、おとわ時代は驚いたり、叫んだり、泣いたりするリアクションが結構大きいのですけど、大人になってもそういったかわいらしい部分は生かせたらと思っています。
話したり、行動したりしながら考えている部分があって、そういう機転が利いているあたりは、やはり城主になるだけの人物です。その根底にあるのは思いやりです。自分がどう生きるか、どう潤うかということより、周りがどう潤って豊かになっていくかということを常に考えている姿勢にとても魅かれます。
どちらかというと、考えないでまず一歩踏み出したりする直感的な部分は似ています。私自身も、表情に出さずに物事を進めたり、水面下で行動したりするタイプではないので。
稲穂を刈らずにお待ちいただいて、金色の畑を背にして撮影したのですが、そういったご協力には非常に感謝しています。お昼ごはんも、地元の方に温かい豚汁や五平餅を作っていただいて、すごくおいしかったです。そういう人の温かさに触れると、もうちょっと頑張ろうと思います。
お城ではなく、村や畑の場面がメーンだったのですが、作り物という感じはせず、本当にこういう村だったんだろうなと思いながら撮影していました。小川なども流れていて、井伊谷はすごく水が豊富な土地なので、そのみずみずしさが感じられました。
初めてセットに入った時、「外だ!」と思いました。色合いとかも本当に外みたいで、びっくりしました。町も作れちゃうし、お寺も作れちゃうし、森も作れちゃう。全部セットで行けるのかと思うとちょっと怖いですけど、それぐらい素晴らしいです。
現代でも力を持っている人たちはほんの一部ですが、そういったものに憧れるから、戦国時代が魅力的に映るのだと思います。その一方、サラリーマンのような立場で頑張っている人たちの物語もたくさん支持されています。井伊家のように、小さいからこそ生まれるつらさや、乗り越えるべき課題などは、今を生きる人たちにも当てはまるところがたくさんあるので、そういった部分で共感していただけるのではないでしょうか。また、現代は多様化によって女性の社会進出が進んでいると言われていますが、実際は矛盾を抱えているという点でも、共感していただけると思います。
序盤はやっぱりおとわちゃんのかわいらしさですね。朗らかさと、お姫さまらしくないところが魅力的です。私が本格的に出てくる第5回ぐらいからは、地域とか国を仕切る上で、こういう人がいたらいいなと思う人物になっていると思います。
(取材・文/井上健一)
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