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舞台「Endless SHOCK」囲み取材(13年11月21日)詳報

 オリジナルミュージカル「Endless SHOCK」の3大都市縦断公演制作発表が21日、東京都内で行われ、主演するKinKi Kidsの堂本光一、屋良朝幸、内博貴が出席した。詳細は以下の通り。

 

――早くも来年の「SHOCK」がやってきましたね。

堂本 そうですね。9月に大阪での公演が終わったばかりなので不思議な感じなんですけど、いつもより短い期間の中で、また来年の発表という感じがしているんですね、自分的には。

――大阪公演が終わってすぐ来年の内容を決めなきゃという状況ですよね。

堂本 だから自分としてもいつもとなんか違う流れというか、そういう感じはしてます。でも変な話、「明日ステージに立て」って言われてもできる状態なので。それはなんかね、なあ、できるよな?

 で…き…ますねえ! はい、できますねぇ(笑)。

堂本 それぐらい、体はまだ9月にやっていた時の名残というのがあるので、だからすごくいい状態で臨めるかなという気はしています。

――まだ何も決まっていないと言いながらも、オーナー役(森公美子)が随分濃い方になりますから、だいぶ内容も変わってくるのではないですか?

堂本 そうですね。ぶっちゃけた話、以前は植草(克秀)さんがオーナーをやってくださっていて、それを女性に変えたらどうなるんだろうという話をしていたときに、例えばモリクミさんだったらどうなるんだろう、って話に出たことはあったんですね。モリクミさんって見ている方からしたら、温かく包み込んでくれる、なんか懐が深いというか、そういった感じがあると思うんです。だからカンパニーを見守る存在として、すごくいい存在になるんじゃないかな、と話をしていたことがあったんです。今回それが実現できるなと思っているので、楽しみですね。またきっと前田美波里さんとは違う役作りをしてくださると思いますし。

――森さんは「できればリカ役を」ということですから、3人が森さんを奪い合うみたいなことも?

堂本 強烈やな~。

 超見たいですよ。

屋良 強烈ですよ、それは。

――森さんがリカ役を演じるスペシャルな日をつくるとか。

堂本 (ドタドタ走った後に劇中のセリフ)「あなたも気付いて!」みたいな。

 ドーン!(と堂本に体当たり)

屋良 飛んでっちゃうよ。

 そのままはけちゃった、みたいな(笑)。

――後ろからコウイチにぎゅっと抱き付くシーンもありますよね?

堂本 後ろから「もうどこにも行かないで」で、ドーン!って。

 で、客席にビューン!って。

堂本 からのフライング!?

――そこで、内くんがまた”熟女を抱く”みたいな?

 もちろんですよ。キャッチしますよ。

堂本 なんかいつもと雰囲気が違ってきましたね。

――そうなったら屋良くん、まさに”SHOCK”ですよね?

屋良 俺は見たいですね、そうなったら。見る側で。

――ところで屋良くんは、確か1月は舞台「PLAY ZONE」に出演されていますよね。

屋良 そうです!

――そちらが1月28日までですよね? で、「SHOCK」が2月4日からですよね?

屋良 そんなの全然楽勝です。

――おお!

屋良 あっ、言っちゃったか!? できますよ。内よりかはできる自信があります。ええ、バリバリ!

堂本 でも大阪公演の時も、ちゃんとトラヴィス(・ペイン)が振りを付けてくれた新しいシーンというのは、屋良が全部責任を持って内に教えましたしね。本当にうちのカンパニーというのは信頼関係がすごくできてますし。今おっしゃったように、「プレゾン」が1月に日生劇場であるので、屋良も後輩のふぉ~ゆ~も。実は僕も相談されたんですよ。「『プレゾン』を日生で1月にやりたいんだけど、光一はどう思う?」って。いや、俺に聞かれてもな、というところがあったんですけど、まあでもそこはちゃんとスケジュールを考えて、だいたい日生は6時開演の回が多いんですよね。だったら劇場も隣なので、こっちの稽古場に昼来て、「よし時間だ! 本番行ってこい!」「行ってらっしゃい!」って。

屋良 ってことは、光一くんの苦手な朝から稽古するということですよね?

――そうですね?

屋良 やっぱりそういうことですよね。だって(昼からだと)3、4時間しかできないことになっちゃうので。朝からやりますか?

堂本 いや、濃い3、4時間を。

屋良 アッハッハ!

堂本 もちろん、夕方までは彼らと一緒にやって、その後は彼らがいないシーンとかを詰めていくことができると思うので。そういった形を取れるようにするという話を頂いたので、「全然大丈夫です。僕的には問題ありません。彼らがいいんであれば」と。「僕じゃないですから、彼らがいいのであれば」という話をしたら「もちろん喜んで」ということだったので。もうその辺は、僕は信頼していますから。全然心配していません。

――屋良くんも「やります」と即答で?

屋良 即答ですね! 即答です。

――「SHOCK」への思いはやっぱり強い?

屋良 やっぱり、このライバル役というのは自分の中でも、まだまだ表現方法があるなという、本当に模索できる役なので。まだまだこの役でどんどん上がっていきたいなという気持ちがあるので。

――でも光一くんに疲れた表情を見せたくないですよね?

屋良 まあできればね、できれば見せたくないですけど。

堂本 でも最近は、みんな結構見せ合うんですよ。特にコイツ(内)、ヒッドイですよ。

 俺、全力で見せますからね!

堂本 でもそれが逆に、なんだろうな、もちろん張り詰めた部分というのも必要だと思うんですね。だけど、中ではちょっと気持ちが和むというか、彼は全力でそういうところを出してくるので。逆に「うわっ、コイツ疲れてるわ。おもろいわ~」ってこっちが上がるんです(笑)。

屋良 本当に喜ぶんですよ。正直、僕も最初は光一くんの方が大変だし、光一くんの前では(疲れたところを)見せちゃいけないとずっと思っていたんですけど、ある時、僕がこう(ヘトヘトで倒れて)なっているのを見たとたん、光一くんが「屋良っち、疲れてるねぇ~!! イェー!」ってめっちゃテンションが上がってて。

堂本 そこはちょっと”ドS”なんですけど、でも、作品自体はすごく”ドM”にならないとできないものなので。屋良ってすごく体力もあるけど、その屋良が疲れているのを見るのはうれしくてしょうがない。何度も言っているように、本当にボロボロになればなるほど…っていうのは、それは僕もなんですよ。その分だけこの作品はよくなる。何度も言っているように”ドM作品”ですから、出演者にとっては。

――ボロボロになった分だけ輝けると。

堂本 本当にそうなんです。だから、疲れてるのを見ると「今日コイツ絶対いいもんが出るな~」とか、それが楽しみなんですよね。

――ちなみに光一くんの疲れた表情を見たことは?

良 もちろん。僕も探しますからね。舞台袖にはけたら探してますから。「光一くん疲れてねえかな」って探します。

――疲れていたことはありましたか?

屋良 でもね、僕が疲れているときは元気なんです。で、光一くんが疲れてるときは僕が元気なんです。真逆なんです。

堂本 真逆なんですよ。だからこそ高め合えるんですよね。それは不思議ですよね。それは内も一緒だよね?

 そうですね。それはありますね。

――内くんは来年はケガやギックリ腰は大丈夫そうですか?

 (今年の)ギックリ腰は、ほんまビックリしましたね。”ギックリ腰”って言うじゃないですか、日本で。あれ僕、調べたんですよ。なんか名前がかわいいじゃないですか、ポップというか。

屋良 アハハハ!

 ”ギックリ!”って。でも、そんな痛みじゃないんですよ。それがなんか悔しくて。で、いろいろ国別に調べてみたら、ドイツでは”魔女の一撃”って言われているんです。

一同 アハハハハ!

 日本もこれからギックリ腰を”魔女の一撃”と呼んだらいいんじゃないかと。だから来年はそれに気を付けて。

堂本 なるほどね。内はね、9月、10月まで時間があるので、体をちゃんと作れる。

――体をちゃんと作った上で、屋良くんにまた指導をしてもらって?

屋良 それはどうか分からないですね(笑)。なかなか大変だからね、内に教えるのは。

 何が何が!?

屋良 ダンスを教えてると、ブータラ、ブータラ言うんだよ。

 アホ! 何言うねん、俺の特技やん。

一同 アハハハハ!

――大阪と帝劇と、「夢幻」という曲でのライバル役の立ち位置は違いましたよね。

 あ、そうなん? ん、そうやったっけ?

屋良 いやいや、一緒のはず…。

 一緒一緒。(内緒のポーズで)ちょちょちょ!

屋良 内は位置取りも悪いということですよね?

堂本 それはちょっと鍛え直しましょう(笑)。

 (リポーターに)コラッ!

――では来年に向けて意気込みをお願いします。

堂本 これは毎年言っていることになってしまうんですが、いつもいつもステージの上に立てることを本当に感謝しておりますし、うれしく思っております。帝国劇場、博多座、梅田芸術劇場、どの劇場でもね、本当に温かくお客さまは見守ってくださっていますし、出演者、スタッフ、みんなでまたいい作品を作って、皆さんにお届けしたいと思っておりますので、ぜひ期待していただければと思います。

――今後どのくらいまで続けたいですか? 例えば2020年、東京オリンピックが決まりましたが、あと7年後というのは現実的にいろいろ見える時期かなと思いますが。

堂本 僕が40歳ですね。まだ階段を落ちてるんでしょうかね(笑)。いや~、ちょっと分からないですけど、全然想像したことがないんですよね。これもいつも言っているんですが、初演の時から、今では毎年のようにこれだけ数多くやらせていただいていますけど、”来年もある”という思いでやってきたことはないんですよね。だから自分にとっては来年もやらせていただけるというのは、ある意味ご褒美というか、いい意味での自分の自信にもつながっていくんですね。「あっ、来年もやらせていただけるんだ」と。それは、今年やった「SHOCK」がお客さまに支持を頂いた結果だからこそと思っていますので。だからいつまでやるというのは自分の中で明確には考えたことは、今も昔も、そしてこれからも、ないんじゃないかな。やっぱり支持を頂けるのであれば、自分としても応えていきたいなと思っております。

――2014年の帝劇公演を終えると、階段落ちの高さの合計が5033メートルになるそうなのですが?

堂本 どうでもいい(笑)。

――いやいや、どうでもよくなくてですね、そうなると、エベレストの高さ(8848メートル)を超えるのがちょうど7年後ぐらいになるんじゃないかと思いまして。

一同 アハハハハ。

 ええ~、エベレストって!

堂本 地球上で一番高い位置から落ちた男ってこと(笑)。

――そこまでは頑張ってほしいなというファンの思いも…。

 そうなると名前も”エベレスト”になりますよ。

堂本 「あいつエベレストだぜ」って? いやいや、まあどうなるか分からないですね。もしかしたら階段落ちも、ファンの方の中には「もう見たくない」と思っている方もいるかと思うんですよ。「あんな痛い思い、しなくていい」っていうふうにね。ジャニー(喜多川)さんもしなくていいよって言っているぐらいなので。僕は…やりたい(笑)。っていうかやっぱり、ストーリーとして…。

屋良 (堂本を見て指さして)M~!

堂本 ストーリーとして、衝撃的な、やっぱり一幕のラストですので、そういう終わり方をしたい。やっぱりストーリーを際立たせるためにも、あのシーンは必要だと僕は思ってやっているので。だから、体がね、動く限りはやれたらなと思っていますけどね。

――では目指しますか?

堂本 いや~(笑)。「目指します」って言った方が多分、(記事で)大きく扱ってくれると思うけど(笑)。

――マッキンリー超えが5年後ぐらいになるのかな?

堂本 ああ、なるほど。

――エベレストで行きましょう。

堂本 (意気込んで)行きますよ! だから、それだけ長い期間支持を頂けるように、ステージ上で頑張れたらいいなと思います。うまくまとめたな~(笑)。

――あれ、ちゃんと宣言しました? エベレストを目指しますか?

堂本 だから、「目・指・す」って言ってるじゃないか!

一同 アハハハハ!

 すげえ、言っちゃった!

堂本 なんかな~(笑)。

――では、大阪と福岡の方にもメッセージを一言ずつ頂けると。

堂本 そうですね。博多座も、やらせていただくのはこれで3年目になるんですね。本当にすてきな劇場で、今では行くのが本当に楽しみになっている劇場です。博多座には博多座の良さがやはりあると思うんですね。作品がその劇場に寄り添うというか、そして劇場自体も、もちろんいろんな工事をしてくださったからこそ(公演が)可能になっているわけで、劇場も作品に寄り添ってくれる。これがうまくミックスした形でできていると思っておりますので。まあ屋良っちは残念ながらいませんが、その分コイツ(内)が(笑)。本当に今から行くのを楽しみにしています。大阪芸術劇場も今年初めてやらせていただいて、すごく楽しかったです。今年は内が行ったんですけども、地元なだけあってね、「錦織(一清)さんと一緒に舞台をやっていた時にしょっちゅう行っていた店とかありますんで、行きましょう」って一緒に行ったりだとか、非常に楽しかったので、また大阪の劇場も行くのを楽しみにしています。ただ、空調が暑い…(苦笑)。

 思い出した! 暑かった~!

堂本 いや、本当に暑いんですよ(笑)。涼しくなるといいんですけどね。

 お願いします~!

堂本 でも、本当にすごく行くのが楽しみですね、大阪も。本当に素晴らしい劇場です。

 

 

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