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だが、『万引き家族』の大ヒットで、風向きは大きく変わった。秋にはNHKの連続テレビ小説「まんぷく」の主演も決まっている。10~20代の若手女優を中心に起用してきた連続テレビ小説で、30代の女優が主演するのは極めて異例のこと。しかも、出産直後で迷っていた彼女に、NHK側から「娘さんにとってもスペシャルな時間にしましょう」との申し出があり、出演を決意したという経緯がある。いかに安藤が求められていたかの証しだと言えよう。
玄人好みの演技派女優から世界が認める国民的女優へ。後に振り返った時、「2018年は安藤サクラの年」と言われることは間違いない。その歴史の証人となるため、まずは映画館に足を運び、世界が認めた『万引き家族』の演技をその目で確かめてほしい。(井上健一)