【週末映画コラム】殺人犯と少年たちが繰り広げる心理戦『ゴールド・ボーイ』/日本の劇映画で初めて「eスポーツ」を取り上げた『PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて』

映画2024年3月8日

『ゴールド・ボーイ』(3月8日公開)  沖縄のグループ企業の婿養子である東昇(岡田将生)は、ある目的のため、義理の両親(矢島健一、中村久美)を崖の上から突き落として殺害する。  目撃者はおらず、完全犯罪かと思われたが、3人の中学生(羽村仁成 … 続きを読む

「光る君へ」第八回「招かれざる者」まひろと道長の運命を左右する? 物語のカギを握る藤原道兼の存在【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年3月2日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。2月25日に放送された第八回「招かれざる者」では、右大臣・藤原兼家(段田安則)が倒れる一大事が発生。風雲急を告げたこの回、にわかにキーパーソンとして浮上してきたのが、主人公まひろ(吉高由里子)の … 続きを読む

【週末映画コラム】ビートルズの「ナウ・アンド・ゼン」がぴたりとはまる『ARGYLLE アーガイル』/美談ではなく、苦い話としての印象が強く残る『コヴェナント 約束の救出』

映画2024年3月1日

『ARGYLLE アーガイル』(3月1日公開)  謎のスパイ組織の正体に迫るすご腕エージェントの活躍を描いたベストセラー小説「アーガイル」シリーズの作者エリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)。新作の結末に行き詰まった彼女は、愛猫の … 続きを読む

「光る君へ」第七回「おかしきことこそ」ドラマチックに描かれる平安文化の面白さ【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年2月24日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。2月18日に放送された第七回「おかしきことこそ」では、主人公まひろ(吉高由里子)が考えた散楽の物語が騒動を引き起こすさまや、藤原道長(柄本佑)らが球技「打毬(だきゅう)」の試合に臨む姿を通じて、 … 続きを読む

【週末映画コラム】テーマは「落ちる」ということ。裁判劇としての面白さもある『落下の解剖学』/世界最弱のサッカー代表チームの奇跡を描いた『ネクスト・ゴール・ウィンズ』

映画2024年2月23日

『落下の解剖学』(2月23日公開)  人里離れた雪山の山荘で男が転落死した。初めは事故かと思われたが、ベストセラー作家である妻のサンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に殺人の疑念が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいがある11歳の息子ダニエ … 続きを読む

「光る君へ」第六回「二人の才女」まひろと道長を待ち受ける波乱の予感【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年2月17日

「私は道長さまから遠ざからなければならない。そのためには、何かをしなければ。この命に、使命を持たせなければ」  NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。2月11日に放送された第六回「二人の才女」で、主人公まひろ(吉高由里子)が自分の思い … 続きを読む

【週末映画コラム】長尺映画を2本。ビクトル・エリセ31年ぶりの新作『瞳をとじて』/アリ・アスターの頭の中をのぞいてみたくなる『ボーはおそれている』

映画2024年2月16日

『瞳をとじて』(2月9日公開)      ミゲル・ガライ監督(マノロ・ソロ)の映画『別れのまなざし』の撮影中に、ミゲルの親友で主演俳優のフリオ・アレナス(ホセ・コロナド)が突然失踪し、行方不明に。状況からみてフリオは自殺 … 続きを読む

「光る君へ」第五回「告白」物語に合わせ、新たな一面を披露する登場人物の魅力【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年2月10日

「道長に、このような熱き心があったとは知らなんだ。これなら、わが一族の行く末は安泰じゃ。今日は良い日じゃ」  2月4日に放送されたNHKの大河ドラマ「光る君へ」第五回「告白」に登場したせりふだ。主人公・まひろ(吉高由里子)から、まひろの母を … 続きを読む

【週末映画コラム】ミュージカルとしてリメークされた『カラーパープル』/巨大マスコットが人を襲うギャップが面白い『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』

映画2024年2月9日

『カラーパープル』(2月9日公開)  20世紀初頭から1940年代、横暴な父によって望まぬ結婚をさせられたセリー(ファンテイジア・バリーノ)は、夫のミスター(コールマン・ドミンゴ)によって最愛の妹ネティ(ハリー・ベイリー)と引き離されたばか … 続きを読む

【週末映画コラム】投資や株のことがあまり分からなくても楽しめる『ダム・マネー ウォール街を狙え!』/小児がんの少女がまいた種とは『神さま待って!お花が咲くから』

映画2024年2月2日

『ダム・マネー ウォール街を狙え!』(2月2日公開)  コロナ禍の2020年、米マサチューセッツ州の会社員キース・ギル(ポール・ダノ)は、全財産の5万ドルを、実店舗でゲームソフトを販売する「ゲームストップ社」の株につぎ込んでいた。 同社は、 … 続きを読む

【週末映画コラム】もしこの映画がアカデミー賞の作品賞を得たら…『哀れなるものたち』/孤独なタクシー運転手と難民の少年の交流を描いた『白日青春 生きてこそ』

映画2024年1月26日

『哀れなるものたち』(1月26日公開)  世をはかなんだベラ(エマ・ストーン)は、橋上から川に飛び込んで自ら命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)によって、おなかの中にいた胎児の脳を移植され、奇跡的に … 続きを読む

「光る君へ」第二回「めぐりあい」初登場した吉高由里子と柄本佑への期待【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年1月20日

 6年ぶりに再会した主人公・まひろ(=紫式部/吉高由里子)が、絵師の元で代筆の仕事をしていることを知った藤原道長(柄本佑)は別れ際、「会えるまで通う」と告げる。  遠ざかるその背中に向かって、まひろが「好きな人がいるなら、いい歌を作ってあげ … 続きを読む

【週末映画コラム】明治末期の北海道を舞台にした伝奇ロマン『ゴールデンカムイ』/アイゼンバーグのアイロニカルな視点が光る『僕らの世界が交わるまで』

映画2024年1月19日

『ゴールデンカムイ』(1月19日公開)  日露戦争の旅順での鬼神のごとき戦いぶりから「不死身の杉元」の異名を持つ杉元佐一(山崎賢人)は、ある目的のために一獲千金を狙い、北海道の山奥で砂金採りに明け暮れていた。  そんな中、杉元はアイヌ民族が … 続きを読む

「光る君へ」第一回「約束の月」 幼少期を描いたドラマからうかがえる今後への期待【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年1月13日

 1月7日に放送開始となったNHKの大河ドラマ「光る君へ」。平安中期を舞台に、「源氏物語」の作者・紫式部の生涯を描く物語だ。第一回「約束の月」は、幼少期の紫式部=まひろ(吉高由里子)を主役に、出世競争の激しい貴族社会の中での一家の苦しい生活 … 続きを読む

【週末映画コラム】9割のネオンが姿を消した香港を舞台にした『燈火(ネオン)は消えず』/前作にも増してスケールアップした『アクアマン/失われた王国』

映画2024年1月12日

『燈火(ネオン)は消えず』(1月12日公開)  古きよき時代のガラス管のネオンを愛し、腕ききのネオン職人だった夫のビル(サイモン・ヤム)を亡くしたメイヒョン(シルビア・チャン)は、SARSが香港を襲った時に、夫にネオンの仕事を廃業させたこと … 続きを読む

【週末映画コラム】スタローンが脇に回ったシリーズ第4弾『エクスペンダブルズ ニューブラッド』/ドニー・イェン監督・主演の中国版MCU『シャクラ』

映画2024年1月5日

『エクスペンダブルズ ニューブラッド』(1月5日公開)  自らを「エクスペンダブルズ=消耗品」と名乗り、CIAから依頼される数々の難関ミッションを遂行してきた最強の傭兵軍団を率いるバーニー・ロス(シルベスター・スタローン)が、CIAからの新 … 続きを読む

【週末映画コラム】ホラーとコメディーは紙一重『サンクスギビング』

映画2023年12月30日

『サンクスギビング』(12月29日公開)    感謝祭発祥の地とされる米マサチューセッツ州プリマス。年に1度の祭りで町が沸き立つ中、ショッピングセンターで暴動が起き、多数の死傷者が出る。そして1年後の感謝祭の日に、ダイナーで働く女 … 続きを読む

「2023年映画ベストテン」【映画コラム】

映画2023年12月28日

 今年の前半は、『モリコーネ 映画が恋した音楽家』『エンドロールのつづき』『バビロン』『エンパイア・オブ・ライト』『フェイブルマンズ』といった、映画や映画館への愛をうたったものや、監督が自らの映画体験を告白するようなものが相次いで公開された … 続きを読む

「どうする家康」最終回「神の君へ」王道を貫き、乱世に終止符を打った家康の生きざま【大河ドラマコラム】

ドラマ2023年12月23日

「わしが成したいのは、今日、この日のような世かもしれんな」 「ぜひとも、あなた様が作ってくださいませ」 「わしには無理じゃ」 「ただの白兎ですものね」  12月17日に最終回を迎えたNHKの大河ドラマ「どうする家康」。そのラストシーンに登場 … 続きを読む

【週末映画コラム】役所広司が演技力と表現力の高さを示す『PERFECT DAYS』/実際の「エメット・ティル殺害事件」を映画化『ティル』

映画2023年12月22日

『PERFECT DAYS』(12月22日公開)  東京の下町で暮らし、渋谷でトイレの清掃員として働く平山(役所広司)。一見淡々と同じ毎日を繰り返しているように見えるが、彼にとっての日々は常に新鮮で小さな喜びに満ちている。  平山の楽しみは … 続きを読む

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