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11月27日、28日の2夜連続放送されるドキュメンタリー番組「裸にしたい男」(BSプレミアム/後11.15~深0.00)で、今年大ブレークを果たした俳優・綾野剛に、映像作家で映画監督の中野裕之が密着。115日に及ぶ撮影を経験した綾野に感想、俳優としての思いなどを聞いた。
綾野 予期せぬ、全く想像できない自分が映っているのは怖いなと思いました。役が入っていない自分を見ることはないですから。役者という職業は、結果がすべてという環境で評価されるわけで、プロセスが見られないものだと思うんです。それを見せるのは、どこか踏み絵みたいな部分があります。プロセスを客観的に見てしまうことで、自分が演じる上で大事にしているものが壊れてしまうのでは、という怖さもありました。でも中野さんが撮影するということなら役者として面白いなと思い、「やりましょう」と言ってしまった感じです。
綾野 高が知れてるな、もっとこうできたのかな…と。カメラが回っている以上、撮られている意識がどこかにあって、それを超えたいと思っていたんです。そんな中で自分の見たことがない顔があったので、その瞬間はドキュメンタリーだと思いました。バンド仲間と再会した時の映像は、素で感動するってこういうことなんだと。涙は出ないけど頭が熱くてかゆくなる感じ。ユリイカじゃないですけど「我発見セリ」って。
綾野 状況や役によって、密着されていることが苦しいこともありました。カメラの前に立つと消耗するんです。芝居しないところまで役に入っている状態で質問されると、言葉で表現することにかなり努力が必要で苦痛なときもあった。でも監督が現場に来て、すごく自然に話していて、カメラが回ってる感じが全くしない瞬間もあったんです。いつ撮られたんだろうって。それは本当に信頼している人だからこそだなと。
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