南琴奈「今までに見たことがないような映画を楽しんでいただけたらと思います」『ミーツ・ザ・ワールド』【インタビュー】

2025年10月22日 / 08:00

 芥川賞作家・金原ひとみが新宿・歌舞伎町を舞台に描き、第35回柴田錬三郎賞を受賞した同名小説を、松居大悟監督、杉咲花主演で映画化した『ミーツ・ザ・ワールド』が10月24日から全国公開される。二次元の世界を愛し、自己肯定感の低い主人公の由嘉里が、キャバクラ嬢のライとの思いがけない出会いをきっかけに新たな世界の扉を開いていく姿を描く本作で、ライを演じた南琴奈に話を聞いた。

南琴奈 (C)エンタメOVO

-オーディションを経て役に決まった時はどんな気持ちでしたか。

 決まったと聞いた時は率直にうれしかったです。オーディションでは「うまくできたな」とか「自分を出せたな」という感覚よりも、本当に楽しかったという思いしかなかったので、受かった時はびっくりしました。

-最初に脚本を読んだ印象はいかがでしたか。

 今まで読んだことがないようなジャンルの脚本だったのですごく面白かったです。この脚本に出合わなければ考えることはなかったようなことや、新しい価値観とか、すごくハッとさせられるような言葉がたくさん出てきて、自分が演じるライさんの言葉に助けられたところもありました。気づきの多い作品でした。

-ライのキャラクターをどのように捉えましたか。

 ライさんはつかみどころがなくて、何に対しても執着をしない人なので…。(松居大悟)監督が「オーディションの時にやったそのままでいいよ」と言ってくださったんですけど、自分の中ではライさんがどういう人なのかをちゃんとつかみ切れていなかったのですごく悩みました。でも、全てを分かり切ることはできないので、分からないまま、台本を読んでいく上で、きっとこうするんじゃないかなと想像しながらやっていました。

-では実際に演じてみて、何かイメージと違ったところはありましたか。

 何かふわふわしたような感覚が演じている間もずっとありました。原作を読んでいると、感情なども詳しく書かれているので、今はその感情なんだと思い当たるところがあったんですけど、実際に役に入って演じていると、その場のリアルな空気感や杉咲(花)さんとの掛け合いなどで生まれてくるものがとても多かったので、その辺は違ったなと思います。

-演じる際に何か気を付けたことなどはありましたか。

 ライさんはしゃべるトーンが一定というか、誰に対しても返事の温度感が一緒のような感じがしました。なので、普段話している口調よりも、ちょっと低めのトーンで話すように意識しました。キャバクラで働いている時の所作なども分からなかったので、実際にお店に行ってお話を聞いたりして、癖みたいなものは意識するようにしました。

-松居監督からの指示はあったのですか。

 基本的には指示はあまりなくて、「そのままそこにいてくれればいい」という感じだったので、私もその言葉を信じて、その言葉に頼って、割と自然体のまま、落とし込む感覚に近かったと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】夏にちなんだ異色ホラーを紹介『オブセッション 災愛』『ユースフル・ゴースト』『だぁれかさんとアソぼ?』

映画2026年7月24日

 今夏は、ただ怖がらせるだけではなく、恋愛や社会風刺、青春ドラマなど異なるジャンルを巧みに掛け合わせた“異色ホラー”が目を引く。恐怖の中に笑いがあり、切なさがあり、現代社会への視線もある。そんな一筋縄ではいかない作品がそろった。  1本目は … 続きを読む

関口メンディー「舞台での経験を積んでいきたい」 初主演舞台タクフェス第14弾 「北の島から」で家族愛を描き出す【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年7月24日

 宅間孝行が主宰するエンターテインメントプロジェクト「タクフェス」の最新作、第14弾「北の島から」が11月20日から上演される。主演を務めるのは、本作が舞台初主演となる関口メンディー。日本最北の島・礼文島を舞台に、家族の絆を描き出す本作で、 … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#「オディソパンマリヤ」、なぜKドラマのケンカは「タメ口」から始まるのか

ドラマ2026年7月23日

 K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む

星乃あんな「この映画で「ザ・Jホラー」の魅力を思う存分に感じてほしいと思います」『だぁれかさんとアソぼ?』【インタビュー】

映画2026年7月23日

 若者たちの間でひそかにはやる絶対にやってはいけない遊び。それは、学校の誰もいない階段の13段目でカセットテープに日付と名前を吹き込むと、名前を吹き込まれた人は死ぬというものだった…。「呪怨」シリーズの清水崇監督が、アイドルグループ「FRU … 続きを読む

望海風斗&坂本昌行が初共演で挑む、新たな「ファニー・ガール」 「元気とパワーと自信をもらえる作品」に【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年7月22日

 望海風斗と坂本昌行が出演するミュージカル「ファニー・ガール」が、9月8日から日生劇場で上演される。本作は、ニューヨークのブロードウェーレビュー、ジーグフェルド・フォリーズの大看板だったファニー・ブライスの伝記ミュージカルとして1964年に … 続きを読む

page top