エンターテインメント・ウェブマガジン
2024年5月にスタートした、吉田鋼太郎が芸術監督を務める【彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd】。待望の二作目となる「マクベス」が、藤原竜也を主演に迎え、5月8日から上演される。藤原に初めて挑む「マクベス」への思いや吉田とのクリエイトについて話を聞いた。

藤原竜也(写真:藤本和史)
鋼太郎さんとは「アテネのタイモン」や「終わりよければすべてよし」でご一緒して、「じゃあ、次はどうしようか。何かやりたいのある?」と聞かれたのですが、そのときは軽はずみなことも言えなくて。やはりシェークスピアは背負うものが大きいですから、避けられるものなら避けて通りたいものなんです。ただ同時に、今年、43歳になって、自分を疑いながらも次のステージにいくためには苦労をしなくてはいけないとも思います。それで、鋼太郎さんの「マクベス」に決まりました。作品を全て自分が背負うわけではないですが、僕たちは台本を手に取る前の時間が非常に大切で、手に取ってしまったらそこからは修行のような生活が始まり、常に何かがスタートするわけです。今回、「マクベス」の台本を手に取ったとき、ドローンで現在地から瞬間的に世界が広がっていくような感覚があり、良い年齢でこの役と出会えたなと感じています。
やはり「マクベス」は特別な本で、見る方も演じる方も非常に充実した空間、時間になると思います。ただ、僕個人としては、シアター・コクーンが好きで(笑)。
そうですね。コクーンは渋谷という若者の多い、殺伐とした街でシェークスピアや歌舞伎をやっているというのが非常に魅力的だなと(笑)。ただ、僕は埼玉県で生まれましたし、彩の国さいたま芸術劇場によってもう一度、地域が活気付くというのもすてきなことだなと思います。蜷川(幸雄)さんが(初代の)芸術監督をされたことで、埼玉のあの地に世界各国からアクターもお客さんもどんどん来て、高いレベルの芝居をして立ち上げた。(彩の国さいたま芸術劇場に行くために使う)首都高5号線は特別な道路だと役者仲間とも話しますし、そこにまた通えるというのは特別な思いがあります。楽しいと簡単には言えない、苦しみの方が多い稽古になると思いますが、鋼太郎さんと一緒に今までになかったようなシェークスピアの軽やかさを感じられるものを作り上げられればと思います。
僕にはまだまだ「マクベス」は分からないというのが正直なところです。いつも(シェークスピア作品は)分かっていないんです。その瞬間瞬間を生きてみて壁を突破します。1日1日、壁を突破することが目標です。「マクベスとはこうなんだ。シェークスピアというのはこういうことなんだ」ということは僕の口からは言えないですし、言いたくない。ただ、(シェークスピア作品に)絶対的に時代がついてきてしまっているのだと感じています。人間のしている行動は、全てにおいて同じことの繰り返し。われわれはちっとも進歩していないのではないかということをうまく突いているので、そこがなんとも言えない魅力なのかなと思います。
映画2026年10月1日
大腸がんによって24歳で他界した遠藤和(のどか)さんが亡くなる10日前までつづり続けた手記を映画化した『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』が、10月2日から全国公開される。本作で、主人公の和と夫の将一を演じた、川口春奈と高杉真 … 続きを読む
映画2026年10月1日
余命1年の音楽教師・京香(広瀬アリス)と、喜び以外の感情を失った高校生・沖晴が織りなす、切なくも温かい感動の人生賛歌『沖晴くんの涙を殺して』が10月2日から全国公開される。本作で、訳あり高校生の沖晴を演じた木戸大聖に話を聞いた。 -沖晴の … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年9月30日
小瀧望が主演する舞台「ロックンロール」が、11月6日から上演される。本作は、世界的な劇作家トム・ストッパードが祖国チェコスロバキアを舞台に、20年以上にわたる歴史のうねりを描きながら、自由の尊さをうたう物語。愛するロックンロールと母親を守 … 続きを読む
映画2026年9月30日
10月2日から全国公開となる『時給三〇〇円の死神』は、累計発行部数36万部を突破した藤まるの同名小説を原作にしたファンタジーだ。生きる希望を失った大学生・佐倉真司(西畑大吾)が、謎めいた同級生・花森雪希(福本莉子)に誘われ、この世に未練を … 続きを読む
2026年9月29日
K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む