【インタビュー】映画『パティシエさんとお嬢さん』崎山つばさ「ここまで純粋で、純白で、という恋愛映画はなかなかないと思います」

2022年4月27日 / 07:00

 名前も知らない人を好きになったパティシエと、相手のお嬢さんとのもどかしい恋を描いた『パティシエさんとお嬢さん』が5月6日から公開される。本作で恋に不器用なパティシエを演じた崎山つばさに、映画への思いや、食に関するこだわりなどを聞いた。

崎山つばさ(Photo:Tominaga Tomoko/Hair and Make-up:SUGA NAKATA(GLEAM)/Stilist:CBU-)

-見ていてじれったくなってくるような、不器用な恋が描かれていましたが、どんな気持ちで演じましたか。

 今回は名前も知らない人を好きになって、その人との、もどかし過ぎる“両片思い”の恋愛模様を演じるということで、まあ、僕ももういい大人ですから(笑)、その人に名前を聞くというのは、どんなイメージなのかと考えました。原作の漫画を読み、中学生ぐらいの頃の自分を思い出して、それと重ね合わせながら演じたところはありました。

-演じた役に共感できましたか。ご自身との共通点は?

 演じた奥野丈士は、好きな人に対しても、パティシエという仕事に対しても、ひたすら真っすぐで、そこはすごく似ていると思いました。一つのことに対して、他のことには目もくれずに取り組むところなどは、僕も作品作りに入ると、何よりもそれを優先するタイプなので、ジャンルは違っても、とてもよく分かると思いました。

-パティシエ役ということで、実際にケーキ作りもしたのですか。

 撮影に入る前に、東京製菓学校で先生からケーキ作りの工程や所作などを実際に教えてもらいながら、シュークリームやレーズンバターサンドなどを作りました。撮影現場でもケーキも作りましたし、手元の寄りの場面もあったので、それも自分でやりました。なるべく自分の手でやることを心掛けました。

-では、今回実際に自分でケーキを作ってみて、思いは変わりましたか。

 ケーキに対してもそうですが、パティシエという職業に対しても意識が変わりました。ケーキ一つを作るにしても、何十時間も費やされていて、作る前にも、商品のアイデアや、どういうケーキを作ればお客さんに喜んでもらえるのかを考えたりもするわけですから。今回、実際に撮影してみて気付いたのは、ずっと立ちっ放しなので足が棒になり、細かい作業もあるので目も疲れます。本当にパティシエという職業は、肉体労働なところもあるし、精神修行というか、自分との戦いみたいなところもあると思いました。だから、ケーキ一つを食べるにしても、撮影の前と後とでは全く違う感じになりました。今まではすぐにペロッと食べていましたが、もっと時間を掛けてじっくりと食べなければいけないと思うようになりました。

-お嬢さん=芙美子役の岡本夏美さんの印象は?

 撮影現場にぱっと電気をともしてくれるような明るく元気な人でした。いい意味で、役柄とは違う感じがしました(笑)。

-映画の見どころなど、観客に向けて一言お願いします。

 今回は、劇中にたくさんのケーキが出てきますが、ケーキの一つ一つに表情があって、丈士や芙美子さんの感情をケーキが体現してくれていると感じました。映画を見て、帰りにケーキが食べたくなったとか、買って帰ってうちで食べようとか、自分も恋愛してみようかなとか、気になる人がいるから連絡してみようかなとか、何かのきっかけになってくれたらいいと思います。丈士と芙美子さんの恋の行方は、共感するというよりも応援したくなるところがあるので、そこも見てほしいです。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「豊臣兄弟!」第16回「覚悟の比叡山」“守られる側”の農民から“守る側”の侍になった小一郎と藤吉郎の覚悟【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年4月28日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=木下小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=木下藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの奇跡を描く物語は快調に進行中。4月26日に放送された第16回「 … 続きを読む

ゆうちゃみ「るり子が現実にいたらめっちゃ親友になれそうやなっていう感じでした」『アギトー超能力戦争ー』【インタビュー】

映画2026年4月28日

 仮面ライダー生誕55周年記念作『アギトー超能力戦争ー』が4月29日から全国公開される。本作で主要キャストの1人である葵るり子を演じたゆうちゃみに、映画初出演への思いなどを聞いた。 -出演が決まった時の心境は?  「マジ、ドッキリ?」みたい … 続きを読む

千葉雄大、「映像の人」「舞台の人」という「垣根をなくしたい」 友近と挑む二人芝居・リーディングドラマ「老害の人」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月25日

 内館牧子によるベストセラー小説『老害の人』が、リーディングドラマとして舞台化される。出演者は、友近と千葉雄大の二人だけ。登場人物のすべてを、二人が自在に演じ分ける。  物語の主人公は、小さな玩具屋を大企業に育てた元社長の福太郎。老いてなお … 続きを読む

小手伸也、「映像ではテンションの7割しか出していない」 リミッターを解除して臨む舞台初主演作「コテンペスト」

舞台・ミュージカル2026年4月25日

 小手伸也が舞台初主演を務める「俺もそろそろシェイクスピア シリーズ『コテンペスト』」が、6月27日から上演される。公演に先立ち、小手が取材に応じ、本作への思いを語った。  本作は、シェイクスピアの最後の作品「テンペスト」の設定を現代に置き … 続きを読む

【映画コラム】4月後半公開の映画から『人はなぜラブレターを書くのか』『今日からぼくが村の映画館』『ソング・サング・ブルー』

映画2026年4月24日

『人はなぜラブレターを書くのか』(4月17日公開)  2024年、千葉県香取市で定食屋を営む寺田ナズナ(綾瀬はるか)は、ある青年に宛てて手紙を書く。  24年前、当時17歳だったナズナ(當真あみ)は、いつも同じ電車で見かける高校生の富久信介 … 続きを読む

page top