【インタビュー】A New Musical「FACTORY GIRLS~私が描く物語~」柚希礼音&ソニン「相乗効果が生まれて、お互いに学びながら作っていける」

2019年6月20日 / 12:00

 ブロードウェーの新進気鋭の作曲家コンビ、クレイトン・アイロンズ&ショーン・マホニーと演出家の板垣恭一をはじめとする日米のクリエーティブチームが共作する、A New Musical「FACTORY GIRLS~私が描く物語~」が世界に先立って上演される。自由を求めて闘った女性たちを描く本作に主演する柚希礼音と、共演のソニンに意気込みを聞いた。

ソニン(ヘアメイク: ERIKO ISHIDA(Air Notes.)/スタイリスト:Die-co★(ダイコ★))、柚希礼音(ヘアメイク:CHIHARU/スタイリスト:YOSHI MIYAMASU(SIGNO))

-日米共作の新作ロックミュージカルを日本で初演するという珍しい企画です。出演が決まったお気持ちは?

柚希 メーンキャストが全員女性というミュージカル自体が珍しく、興味深いなと思いました。恋愛ものの作品が多い中で、女性の労働問題を描いている作品も珍しいので、楽しみです。

ソニン 私自身は、(本作のように)一から作り上げていくというタイプのオリジナルミュージカルに参加するのが初めてなので、プレッシャーがありながらも、ただただ楽しみです。緻密に作り上げていければと思いますし、繊細さがブロードウェーの楽曲とうまく融合すればいいなというワクワク感もあります。

-お二人は本作が初共演だそうですが、お互いの印象は?

ソニン めちゃめちゃチャーミングな方だと思いました。実際にお話させていただくと、舞台上で見るかっこいい雰囲気とはまた違って、とてもフレンドリーに接してくださって、一気にファンになってしまいました。

柚希 すごくうれしい! 舞台で拝見するソニンちゃんは、いつ見ても素晴らしくて、私もリスペクトしています。相乗効果が生まれて、お互いに学びながら作っていけると思うので、お稽古が楽しみです。

-それぞれが演じる役柄について教えてください。

柚希 私が演じるサラ・バグリーは、知性と文章の力で(労働争議を)闘う女性です。しっかりと学んで作り込まないと納得して演じられない役柄だと思うので、知的な人がどんな思考を持っているのか学んでいこうと思っています。

ソニン ハリエット・ファーリーはサラとは反対の性格で、保守的で現実主義であり、それでいて、リーダー的な貫禄も持っていないといけない役どころです。自立した女性の強さは意識しようと思います。でも、柚希さんのサラとの対比が出たら面白いと思うので、柚希さんが作り上げる“強さ”とはまた違った“強さ”を作り上げていこうと思っています。

-柚希さんが演じるサラは実在の人物なんですね。

柚希 そうなんです、ですのでしっかり調べて取り組まなければと意気込んでおります。私は、実在の人物を演じるのはすごく好きなんです。例え、皆さんがその人物のことをイマイチな人だと思っていたとしても、最終的に(演じる自分だけは)一番の味方になることができる。だから、実在の人物を演じるのは楽しいですし、うれしいんです。

-今回は圧倒的に女性キャストが多い作品ですが、女性が多い稽古場は男性が多いときとまた違った楽しみがありそうです。

柚希 宝塚とはまた違った雰囲気になるのかなとは思いますが、女性だけの稽古場は、女子高みたいなノリで楽しいですよ。グルメや美容や、そんな話題で盛り上がります(笑)。

ソニン 私は女性ばかりの作品は今までないと思います。だから、どうなるんだろうって未知で、楽しみです。

 
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