【インタビュー】『14の夜』SUPER☆GiRLS浅川梨奈「『アイドルだから…』って言われるのは嫌!」ヤンキー役に込めた熱い思いとは

2016年12月21日 / 18:00

 「私、グループの中では“色物”なんです」。そう言って笑うのは、正統派アイドルグループSUPER☆GiRLSの浅川梨奈。1987年のとある田舎町を舞台に、性に目覚めた中学生のタカシとその仲間たちが悶々とした日々を打破する大騒動を、ばかばかしくも鮮明に描いた映画『14の夜』で、ヤンキー少女役を演じた。そこにはアイドルの枠に収まり切らない熱い思いが秘められていた。

 

2016「14の夜」製作委員会

2016「14の夜」製作委員会

―本作は“性春賛歌”をうたい、セクシーなシーンも随所に盛り込まれています。17歳の多感な時期にこのような作品に出演することに不安はありませんでしたか。

 下ネタが好きなんで(笑)。それに、「アイドルだから」って言われるのは嫌なんです。テレビ番組とかだと「アイドルだからニコニコ笑って座っているだけでいい」みたいな場合もあるけど、そういうのは好きじゃない。だから、こういう味のある作品に出ることは「アイドルだから」を払拭できるチャンスだと思いました。

―演じるメグミは、主人公タカシの幼なじみで暴走族の彼氏を持つヤンキー少女。さらに、タカシに変化をもたらす重要な役割を担っていますが、この役柄をどんな思いで受け止めましたか。

 「体を触られるシーンがあるかもしれない」と言われた時は、「それはちょっと…」となりましたが、(演出上)そうならなくなったと聞き、「ぜひ!」と引き受けました。メグミが出てくるシーンは、自分が恥ずかしがったり、ちょっとでも手を抜いたりしたら、それまでのシーンが台無しになるぐらい大切だと思えたので、大事に全力でやろうと決めました。

―メグミは、荒い言葉遣い、“巨乳”を強調するような衣装、原付バイクにまたがる姿などが印象的ですが、どのように役作りに取り組みましたか。

 親や男の子とけんかした時に、つい口が悪くなる小学生時代の自分を思い出しながら演じました。「クソばばぁ」「オラ!」などの激しいせりふは、事務所に「これ言っていいんですか?」と確認しちゃいましたが、いざ言ってみるとスカッとして、こうなったら思い切りやってやろうと気合が入りました。やるならやり切りたかったので、率先して露出の多めな衣装にしました。原付の免許はこのために取ろうとしましたが、学科試験で4回も落ちたので(走行シーンは)スタントです(笑)。

―ご自身はどういう中学生時代を過ごしましたか。タカシ役の犬飼直紀さんたちとは同世代ですが、撮影現場は学生ノリで楽しめましたか。

 人生最大の黒歴史で、仕事以外では家から出ない引きこもりでした。中学でできた友達もいなかったから、タカシたちみたいに、友達4人の一緒にバカをやれる関係性はうらやましいです。同年代の男の子と接することもなかったので、(犬飼たちには)どう接していいか分からなくて困りました。衣装も際どいので、その格好でみんなの前に出るのはどうしよう…みたいな。それにもともと人見知りで、お互いに緊張していたせいもあって、あまり話はできませんでした。

―“千年に一度の童顔巨乳”というキャッチコピーでグラビアを飾り、ドラマや映画、バラエティー番組でも活躍していますが、今後挑戦したい仕事やキャラクターはありますか。

 頂けるお仕事はなんでも全力でやりたいし、オーディションでもチャンスをつかみたいです。女優としては、表情一つで全てを伝えられる戸田恵梨香さんが出演作を全部見るほど大好きなので、共演させてもらえたら悔いはないです。キャラクターは、今は等身大の役が多いので、殺人鬼とかぶっ飛んだ役をやりたい! 難しいだろうけど、イキきった役を作り上げることに興味があります。あとは、アイドルだから恋愛禁止なので、ドラマの中で疑似恋愛をしてキュンキュンしたいです(笑)。

 (取材・文/錦怜那)

 映画『14の夜』は12月24日からテアトル新宿ほか全国公開。


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