映画『真実』ジャパンプレミアが3日、東京都内で行われ、出演者のカトリーヌ・ドヌーブ、ジュリエット・ビノシュ、日本語吹き替え版で声優を務めた宮本信子、宮崎あおい、是枝裕和監督ほかが登壇した。
全編フランスで撮影された本作は、母(ドヌーブ)と娘(ビノシュ)の間に隠された、ある「真実」をめぐる物語が展開する。
国民的大女優ファビエンヌを演じたドヌーブは「この場に来られて大変うれしく思います」とあいさつ。是枝監督に「配役されてうれしかった」と感謝し、撮影については「最初は全て通訳さんを介しての会話でもどかしいこともありましたが、共に時間を過ごす中で、監督の視線、表情を見ただけで、こう感じているんだなとくみ取ることができるようになりました」と笑顔で振り返った。
ファビエンヌの娘を演じたビノシュも、是枝監督の『誰も知らない』(04年)を見て感動したことを明かし、「彼と映画を作ることが夢だったのですが、それがかないました」とにっこり。是枝監督の印象については、「とても物静かな方ですが、その中に友情、優しさ、そして鋭い観察眼が感じられました。映画監督には目と耳の感受性が大切ですが、是枝監督はその神髄たる方です」とたたえた。
一方、是枝監督は「こんな形で2人と映画を撮るなんて、撮影が始まってからも全く現実感のない夢のようなことでした。こうして完成して3人で壇上に並んでいることが信じられません」と語った。
イベント中盤には、宮本、宮崎たちが花束を持って登壇した。ビノシュの声を吹き替えた宮崎は「このお話を頂いてから、おうちで時間の許す限りずっとDVDを見ていたので、昨日初めてビノシュさんにお会いしたときは、涙がで出そうになり、また(緊張で)棒のように固まってしまい、監督に笑われてしまいました」とエピソードを披露した。
収録については「ビノシュさんと気持ちを共有できた感覚があり、とても幸せなお仕事でした」と振り返った。
映画は10月11日から、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。