映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のジャパンプレミアが26日、東京都内で行われ、来日したクエンティン・タランティーノ監督と主演のレオナルド・ディカプリオほかが出席した。
事前の取材などで2人の会場入りが30分以上遅れたが、詰めかけた約550人のファンの熱気は冷めなかった。一足早くレッドカーペットを練り歩いたタランティーノ監督は、両サイドを埋め尽くしたファンと会話を交わし、サインをするなど親日家ぶりを発揮した。
そして、ディカプリオが登場するとファンのボルテージは最高潮に達した。進行の都合でファンサービスは控えめだったが、「日本に戻って来られてうれしい。20年以上日本に来続けているが、その中でも今日のファンは最高」と話すと、会場からは大歓声が上がった。
タランティーノ監督も、ステージ上から何度も投げキスを送り「タラちゃん、ベリー・ハッピー」とご機嫌。妻で歌手のダニエラ・ピックが第1子を妊娠したことを公表したばかりで、「もうすぐ小さなタラちゃんが生まれてくるよ」とうれしそうに明かした。
映画は、1969年に起きた新進女優シャロン・テートの殺害事件をモチーフに、ディカプリオ演じる落ち目の俳優と、ブラッド・ピット扮(ふん)する盟友のスタントマンのオリジナルストーリーを融合させ、当時のハリウッドを描く。ディカプリオは、初共演のピットについて「俳優として素晴らしいのはもちろん、人間的にも余裕があり、いろいろなものを与えてくれた」と感謝した。
タランティーノ監督とは12年の『ジャンゴ 繋がれざる者』以来のタッグで、「一番良かったのは、監督と仕事ができたこと。キャラクターについていろいろと話すことができた」と満足げに振り返った。
タランティーノ監督も2人の共演を「世紀のクーデター」と表現し、「2人のシーンをファインダー越しにのぞいたときは、美しい映画館で見ているような、映画的なマジックが起きた」と語り、自信のほどをうかがわせた。
映画は8月30日から全国ロードショー。