大泉洋、「人の迷惑を許してあげられる世の中に」 筋ジス患者演じる過程で涙も

2018年12月5日 / 13:03

主演の大泉洋

 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の講演会が4日、東京都内で行われ、主演の大泉洋、原作者の渡辺一史氏、パラリンピック陸上競技の大西瞳選手が登壇した。

 本作は、筋ジストロフィーを患いわがまま放題に生きながらも、介助ボランティアたちなど周囲の人々の人生に影響を与えた、故鹿野靖明さんを追ったノンフィクションが原作。

 鹿野靖明役として、車いすで首と手だけしか動かせない難役に挑んだ大泉は、「最初、引かれたのはこのタイトル。24時間介助されないと生きていけない人が、どうしてこんなワガママを言えたんだろうと疑問に思った。しかし、撮り終えた時にはワガママから出た言葉とは思えなくなっていました」と心境の変化を語った。

 撮影は、鹿野さんに関するエピソードを現場で知人たちから聞きながら、行われたという。大泉は、「役者としてこんな体験はない。演じる前に何か泣けてきて、そこから本番を迎えることもあった。鹿野さんのドキュメンタリー番組に出ているような不思議な体験だった」としみじみ振り返った。

 一方、鹿野さんをボランティアとして支えていた渡辺氏は、「背丈も顔つきも似ても似つかない。でも不思議なことに本人と瓜二つに見える瞬間があった」と大泉の熱演を絶賛。大泉は「(劇中の)ビジュアルは、ひょっこりはんに似てしまいましたが」とおどけて、笑いを誘った。

 そんな大泉は、今作を通じて価値観にも変化が。「娘には『人に迷惑を掛けるな』と教えてきた。でも、人に迷惑を掛けることをそこまで恐れる必要はないのかな…と。自分一人でできないことがあれば助けを求める。逆に求められたときに助けてあげられる人になってほしい。もっと人の迷惑を許してあげられる世の中になっていけば良いのかな…」と思いを巡らせた。

 映画は12月28日から公開。

原作者の渡辺一史氏、大泉洋、パラリンピック陸上競技の大西瞳選手


芸能ニュースNEWS

市川團十郎、お正月に「忠臣蔵」 現代ならではの視点を織り込んで作り上げる

舞台・ミュージカル2024年11月21日

 松竹創業百三十周年「双仮名手本三升 裏表忠臣蔵」取材会が21日、東京都内で行われ、市川團十郎が登壇した。  2年間にわたる襲名披露興行を終えた十三代目市川團十郎。今回の公演では、寛延元年(1748年)に初演されて以来、およそ280年にわた … 続きを読む

「全領域異常解決室」エピソード0的伏線回収に反響 「7話でエピソード0を持ってくるこの構成すごすぎる」

ドラマ2024年11月21日

 藤原竜也が主演するドラマ「全領域異常解決室」(フジテレビ系)の第7話が、20日に放送された。(※以下、ネタバレあり)  雨野小夢(広瀬アリス)は、自分が天宇受売命という神だと気付く。そして話は、4カ月前にさかのぼる。全決で食事を振舞ってい … 続きを読む

「民王R」“秋保”黒川想矢と入れ替わった“泰山”遠藤憲一、若者の闇を知る 「いろいろ考えさせられて、ちょっと泣きそう」

ドラマ2024年11月20日

 遠藤憲一が主演するドラマ「民王R」(テレビ朝日系)の第5話が、19日に放送された。(※以下、ネタバレあり)  本作は、2015年に遠藤憲一・菅田将暉のW主演で放送された痛快政治エンターテインメント「民王」の続編で、総理大臣・武藤泰山(遠藤 … 続きを読む

「ウイングマン」菊地姫奈、大原優乃のアクション、桂氏の出演に反響 「大原優乃と菊地姫奈が特に光ってた」

ドラマ2024年11月20日

 藤岡真威人が主演するドラマ「ウイングマン」(テレビ東京系)の第5話が、19日深夜に放送された。(※以下、ネタバレあり)  本作は、特撮オタクの高校生・広野健太(藤岡)が、異次元から来たアオイ(加藤小夏)のドリムノートに、空想のヒーロー“ウ … 続きを読む

「あのクズを殴ってやりたいんだ」「腹筋キスはやば過ぎた」「奈緒ちゃんのボクシングすご過ぎ!」

ドラマ2024年11月20日

 ドラマ「あのクズを殴ってやりたいんだ」(TBS系)の第7話が、19日に放送された。  本作は、人生どん詰まりの主人公・ほこ美(奈緒)が、カメラマンの葛谷海里(玉森裕太)と出会い、一念発起してボクシングを始める姿を描いた、クズきゅんラブコメ … 続きを読む

Willfriends

page top