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映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の完成披露試写会が12日、東京都内で行われ、出演者の大泉洋、高畑充希、三浦春馬、渡辺真起子、竜雷太、綾戸智恵、佐藤浩市、原田美枝子、前田哲監督が舞台あいさつに登壇した。
大泉はステージに上がる際、マイクではなくバナナを渡されて苦笑い。そのまま第一声を発しようとしたものの、直前でマイクと交換させられ「ここで換えるなら、こんな小ボケはいらないだろう。これではテレビにも映らない」とボヤき、会場の笑いを誘った。
本作は、筋ジストロフィーを患い、わがまま放題に生きながらも、介助ボランティアら周囲の人々の人生に影響を与えた故鹿野靖明さんを追ったノンフィクションが原作。車いすで首と手だけしか動かせない難役に挑んだ大泉は、約10キロの減量をして撮影に臨んだ。
地元・北海道での撮影中も体重維持のためランニングを欠かさず、途中から三浦と高畑も加わったが「充希ちゃんが、10メートルぐらい走るとすぐ止まる。そのペースに付いていくのが大変だったよ」とクレームを入れた。
高畑は「すいませんでした。かなりのマイペースに付き合っていただいた。お二人はめちゃくちゃ優しい」と感謝した。
大泉のぼやきは先輩の佐藤にも向けられた。「前乗りしてゴルフ。次の日撮影をして、その翌日はまたゴルフ。ゴルフをした日だけ晴れて『やっぱり俺はさすがだよな』とか言っている。夏の北海道だから来てくれたようなもの」と暴露。佐藤は「休みの日は何をやってもいいんだよ」と開き直った。
それでも大泉は「このように大変楽しい共演者と過ごした1カ月でした」と笑顔。そして「鹿野さんがなぜそこまでわがままを通したのか。それは彼が目指していた社会があり、日本がどうなればいいかという思いがあった。それが皆さんにどう響くのか楽しみです」と真面目に語った。
映画は12月28日から全国ロードショー。