映画『3月のライオン』完成披露試写会が22日、東京都内で行われ、出演者の神木隆之介、有村架純、倉科カナ、染谷将太、清原果耶、佐々木蔵之介、前田吟、中村倫也、奥野瑛太、新津ちせ、豊川悦司と大友啓史監督が出席した。
羽海野チカ氏による同名ベストセラーコミックを実写映画化したこの作品は、17歳の将棋のプロ棋士・桐山零(神木)と彼をめぐる人々の終わりなき冒険の物語を描く。客席中通路から登場したキャスト陣は桜色のランウェーを歩き、タイトルにちなんで3月の季節をイメージした桜(ピンク)と雪(白)の吹雪が舞い散るステージに登壇した。
神木は「皆さんにこの作品を見ていただけるのは今日が初めて。ずっと前からすごく緊張していました。皆さんに自信を持ってお届けできる作品になっています」とあいさつし、前田は「実は昨日73歳になりました。ハタチから映画に出ているんだけど、『3月のライオン』前編で102本目、後編が103本目。冥土のいい土産になりました」と明かして神木をはじめとする会場から割れんばかりの祝福を受けた。
撮影は昨年3月から6月に全国各地で行われたといい、そのエピソードをクロストークでざっくばらんに披露することに。神木が「絡んできてくださいね、お願いしますよ」と即席で司会者を買って出ると、「撮影期間も長かったですし、今まで長期で作品を撮ることがなかったのでその分プレッシャーもありました。でも現場が楽しくて」と切り出した。
対局中の苦労として神木が「正座をずっとしているわけです。監督が長回しをするので、1回の本番で10分から15分。足がしびれてしびれて。ねえ、蔵さん」と佐々木にパスを出すと「そうそう。対局のあと、痛くて2週間は立ち上がれへんかった。棋士の方ってすごいよね」と佐々木も同意し、豊川は「僕はベテランなので、将棋盤の前は掘りごたつにしてもらいました」と冗談めかして笑わせた。
神木や伊藤英明との共演シーンがほとんどだったという有村は「撮影の合間、(セットの)枕の下に何か忍ばせているなと思って見たらチョコレートで。『食べていいよ~』って、おちゃめな一面も見せていただきました」と現場での神木の様子を明かし、神木は「(それは)俺ですね。ちょっと合間に食べたいなと思って、忍ばせていただきました」と照れ笑いを浮かべた。
その後も15分間にわたってバランスよくキャストに話題を振るなど名司会ぶりを見せた神木は、中村から「こんなにしゃべる主演は初めて見た」と驚かれるほど。最後にあらためて「おかげさまで素敵な瞬間ができました。ありがとうございいます」と感謝を述べた神木には大きな拍手が送られた。
映画『3月のライオン』前編が3月18日から、後編が4月22日から2部作連続ロードショー。