18年前期朝ドラ『半分、青い。』に決定 「私も片耳が聞こえない」と脚本の北川悦吏子氏

2017年2月22日 / 20:20

脚本を手掛ける北川悦吏子氏

 NHKは22日、2018年(平成30)年度前期・連続テレビ小説第98作が「半分、青い。」に決定したと発表した。

 脚本家・北川悦吏子氏のオリジナル作品であるこのドラマは、故郷である岐阜県と東京を舞台に、ちょっとぼんやりだけれど失敗を恐れないヒロインが、高度成長期の終りから現代までを七転び八起きで駆け抜け、やがて一大発明をなしとげるまで、およそ半世紀の物語を紡ぎだしてゆく。

 主人公は、大阪万博の翌年となる1971(昭和46)年、岐阜県東濃地方のとある町の小さな食堂に誕生した、鈴愛(すずめ)という女の子。毎日野山を駆け回る元気な子だったが、小学生のとき、病気で片耳を失聴してしまう。そんな彼女を励ましたのは、わが子を愛してやまない両親と、同じ日に同じ病院で生まれた幼なじみだった…と物語は展開する。

 会見に緊張の面持ちで登場した北川氏は「ここまで長きにわたってヒロインを書くのはこれが初めて。私としては、自分の人生をもう一回、生き直すような気持ちで書いています。これまで自分が人生の中で感じたいろんなことをギュッと凝縮して、キラキラ光るもの、リアルといったものを、ドラマの中に流し込めたらと思いました」と作品に対する熱い思いを語った。

 また自身も、朝ドラと同じ“1961年生まれ”であることに触れ「私たち、やっとめぐり逢えました」とニッコリ。朝ドラには「“私から”アプローチをしました」とも自ら制作陣に打診したことも明かした。

 今回、物語よりも先に「タイトルが先に浮かんだ」という北川氏は「左側の耳が聞こえない女の子の話。雨が降って傘を差すと、なんと右側しか雨が降らないんですね。雨が止んで傘を閉じた時に、そのヒロインが(片側だけが晴れたようで)『半分、青い。』と言ったらとても素敵ではないかと思って…。それが私の中での物語の始まりです」と着想のポイントを説明。

 さらに、主人公を“失聴した女の子”という設定にした理由について聞かれると、「自分が、ある時片耳を失聴したんです」と語り出した。「ちょっと不謹慎なんですが“面白いな”と思って…」と北川氏。「もちろん、私も(最初は)すごく落ち込んだりしたんですが、考えようによっては(この設定だと)ロマンチックなエピソードが思い浮かびやすくて。雨が片方しか降らないとか、相手の左側に来ないと(話が)聞こえないとか。これをドラマにしたら“素敵に見える瞬間”と“頑張らなきゃ!という瞬間”がすごくいいバランスで書けるんじゃないかと思いました。そういった野心、創作魂みたいなのに火がついたのがとっかかりです」と話した。

 北川氏は、1992年(平成4)年に「素顔のままで」で連続ドラマデビュー。主な作品に、社会現象となった「愛していると言ってくれ」「ロングバケーション」。そして、「ビューティフルライフ」「オレンジデイズ」など。NHKでの執筆は昨年、ドラマ10「運命に、似た恋」が初。今作が2作目となる。

 放送は、2018年4月2日から9月29日まで全156回。今年秋にクランクインの予定。


芸能ニュースNEWS

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」「最後、全部生田斗真に持っていかれたわ」「今まで文句を言いながらも見続けてきた人へのご褒美みたいな回だった」

ドラマ2025年11月20日

 「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジテレビ系)の第8話が、19日に放送された。  脚本・三谷幸喜、主演・菅田将暉による本作は、1984年の渋谷「八分坂(はっぷんざか)」を舞台に、1人の演劇青年が老若男女総勢25人超の … 続きを読む

「スクープのたまご」日向子の背後を追う“謎の男”が登場 「事件の概要が見えて面白くなってきた」

ドラマ2025年11月19日

 奥山葵が主演するドラマ「スクープのたまご」(TBS系)の第7話が、18日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、週刊文春を徹底取材して書かれた大崎梢氏の同名小説を実写化。大手出版社の「週刊誌」の編集部を舞台に、1人の若き新 … 続きを読む

「新東京水上警察」予想外の犯人逮捕、“日下部”加藤シゲアキの求婚に反響 「神鬱回でおもろかった」「切ないプロポーズで苦しい」

ドラマ2025年11月19日

 佐藤隆太が主演するドラマ「新東京水上警察」(フジテレビ系)の第7話が、18日に放送された。(※以下、ネタバレあり)  本作は、水上警察を題材にし、佐藤隆太演じる碇拓真刑事と水上警察署のチームが、東京の海や川を警備艇で駆け巡り事件を追う、大 … 続きを読む

「娘の命」“レイコ”齊藤京子がラスボス“沙織”新川優愛に宣戦布告 「ヘビーな展開で驚いた」「ボスママはさすがに手強い」

ドラマ2025年11月19日

 齊藤京子と水野美紀がW主演するドラマ「娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?」(カンテレ・フジテレビ系)の第7話が、18日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、55歳の母・篠原玲子(水野)が、壮絶なイジメで娘を死に追いや … 続きを読む

「ちょっとだけエスパー」「分かってきたことと深まる謎とで次回も楽しみ」「とにかく四季ちゃん(宮﨑あおい)がかわいらしい。私も文太(大泉洋)と一緒にドキドキ」

ドラマ2025年11月19日

 「ちょっとだけエスパー」(テレビ朝日系)の第5話が、18日に放送された。  本作は、会社をクビになり、人生詰んだサラリーマン(大泉洋)が、“ちょっとだけエスパー”になって世界を救う姿を描く完全オリジナルのSFラブロマンス。脚本は野木亜紀子 … 続きを読む

Willfriends

page top