平幹二朗さんの告別式で栗原小巻が弔事 「平さんの演技には“感動の瞬間”がありました」

2016年10月28日 / 15:29

平幹二朗さんの遺影と祭壇

 22日に82歳で死去した俳優の平幹二朗さんの告別式が28日、東京都内の青山葬儀所で営まれ、元妻の佐久間良子、中尾彬、中村玉緒、藤原竜也、桐谷健太、竜雷太、堤真一、山田涼介、溝端淳平、佐々木蔵之介ほか約600人が参列した。

 平さんと共に劇団俳優座に所属していた女優の栗原小巻が弔辞を読んだ。栗原は「稽古場で、舞台で、表現される平さんの演技には、スタニスラフスキーの言葉を借りれば“感動の瞬間”がありました。平さんの俳優としての優れた才能、その誠実さ、うちに秘めた情熱、私たち後輩は憧れに近い尊敬の気持ちを持っていました。“俳優は、役の中に真実がある”。平さんは言葉ではなく、演じる姿で教えてくださいました」とその人柄をしのんだ。

 またドラマのほか、数々の舞台でも平さんと共演した栗原は「舞台を作る時、女優には葛藤もあれば、感情の闘いもあります。平さんの『一緒にやろう』というお電話で決断しました。平さんとなら昭和の中で、詩のように美しい作品ができると思いました。思い返すと、どの作品も、場面も鮮やかに感じることができます」と懐かしそうに振り返り、「平幹二朗さんの芸術への強い意志と純粋な精神はご子息・平岳大さんに引き継がれます。平さん、ありがとうございました。どうぞ、安らかに」と締めくくった。

 祭壇には3年前に撮影されたプロフィール写真が遺影として使用され、白バラが1200本、カーネーション800本、トルコキキョウ400本などが添えられた。棺には、岳大からの手紙が収められた。戒名はないという。

 出棺時には、位牌を手にした喪主の岳大が「本日はご参列いただきありがとうございました」と涙ながらにあいさつ。弔問客からは「平さん、お疲れさまでした」「愛をありがとう」という感謝の言葉が投げ掛けられた。


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