2013年伸び率ナンバーワン芸人「うしろシティ」  単独ライブDVD『うれしい人間』が発売に

2013年11月27日 / 05:00

 「うしろシティ」という名前にピンとこない人でも、二人の顔を見れば「見たことがある」と思う人は多いはず。芸歴4年でNHK新人演芸大賞を受賞し、コント日本一を決める「キングオブコント」でも2年連続決勝進出。単独ライブは即日完売、現在、「PON!」(日本テレビ)「Go!オスカル!X21」(テレビ朝日)に出演中。今最も“キテる”お笑いコンビに話を聞いた。

 

伸び率ナンバーワン芸人「うしろシティ」

――どんなときに今“キテる”ことを実感しますか。

金子 僕ら今5年目なんですけど、2年目ぐらいから“今度来る芸人”っていう内容の番組にずっと呼ばれ続けているんですよ。何度も何度も今度来る芸人。

 

――それではなかなかブレークしないように思われますね。

金子 そう。来るはずなのにはじけていないというか、バッチリ売れてない感はありますね。新人発掘の番組にももう何度も呼ばれ続けていたりして。

阿諏訪 何度発掘されればいいんだって。

金子 だから、売れているとはまだ言い切れない立ち位置でやっているので、早く次のステップに行きたいですね。

 

――『うしろシティ単独ライブ「うれしい人間」』が27日に発売になりますが、このタイトルになった経緯を教えてください。

阿諏訪 えーっと、あまり意味はないですね。何個か挙げた中で気に入ったものを採用した感じ、だよね?

金子 そうそう。僕らあまりそういうことにはこだわらないんです。

阿諏訪 意味とかは後から付いてくるものなんで、むしろ(皆さんに)考えてもらっていいですよ。

金子 取材で聞かれて考えるうちに導き出されるもの。いいものがあったらそういうことにします。

 

――人間観察はよくされるのですか。

金子 ネタ作りは喫茶店でやるんですが、そこで目撃した変なおっちゃんを面白おかしく膨らませています。普段別々に暮らしている変なおっちゃんが一緒に暮らすとどうなるかを想像したり、その居心地の悪さをテーマにしていますね。僕らの全部のネタに言えることですが。変なおっちゃんを見つけるとネタができるので、僕らが見つけてうれしい人間、あっ、(タイトルは)そういう意味かも。

 

――うしろシティさんのネタは、ありそうなシチュエーションから急に方向転換して面白おかしい方向に行くものが多いのですが、それは実際に体験したことから想像を膨らませているからなんですね。

阿諏訪 そうそう。だから変なおっちゃんがいたら、まず彼をどこに連れて行こうか考える。

金子 銭湯に行かせて脱がせたり。変な人って自分が変だって気付いてないからまた面白いんですよね。そういう人って別に何かを起こすわけじゃないんですけど、声が変だったり、動きが独特だったり、そういう何かが違うのが面白いし、だから想像を膨らませやすい。

阿諏訪 だからだいたいどっちか先に見つけた方が相方の目を見て「俺が見つけた!」みたいな目をするんです。

金子 そしたら「あいつの寝顔どう?」って聞いたり。だからちょっと変わった人を見つけるだけで二人の妄想合戦が始まる。

 

――そうやってニヤニヤしながら妄想しているお二人の方が変な人に見えますよ。

阿諏訪 なるほど。そうかもしれない。

金子 確かにそういう僕らを見てネタを作る後輩がいたらそいつの一人勝ちかもしれない。でも女の子がアイドルに憧れるように、僕らはそういう変わった人に憧れる向きがあるんです。だからそういう変な人になりたいがためにコントで演じているんですよ。

 
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