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【気になるPERSON2013】竜星涼 ドラマ「獣電戦隊キョウリュウジャー」

 スーパー戦隊シリーズ「獣電戦隊キョウリュウジャー」で、主人公のキョウリュウレッドこと桐生ダイゴを演じる竜星涼さん。「一度見たら絶対に面白いと分かってもらえる。キョウリュウジャーの魅力を伝えたい」と意気込む彼に、作品への思いをたっぷりと語ってもらいました。

――「獣電戦隊キョウリュウジャー」が始まって半年の折り返し地点ですが、ダイゴを演じてきていかがですか。

 まず、こんなに長く同じ役をやったことは今までなかったですし、これからもそうだと思います。僕が右って言ったらダイゴは右なんだ、みたいな感覚がある程度出来上がってきましたね。監督には本当に自由にやらせていただいています。

――ダイゴを演じるに当たり、監督とはどんなやり取りを?

 基本的には自分が思ったように演じていて、監督がその演技から「これは要らない」と感じたものをどんどん引いていく作業というか。「こういうふうに動いてほしい」って言われたら、その都度対応していく感じです。

――アクションやダンスのシーンが多いのも「キョウリュウジャー」の見どころです。

 スポーツは、自分で言うのも何ですけど割と得意な方なんですよ。以前はサッカーとかバスケとか、ボールを使ったスポーツが好きで何でもやってました。でも今は全然ですね。学生の時はやりやすかったですけど、大人になって働きながらとなると、なかなかできなくなって…。

――スポーツが得意ということは、アクションも最初からすんなりとできたのですか。

 そうですね、アクションに関しては「キョウリュウジャー」に入る前、舞台とかでもやっていたっていうのがあって、うまいこといったんじゃないかなと。監督も大丈夫だと思ってくださったのか、撮影初日からアクションあり、爆破あり、弾着ありで。普通、ある程度慣らしてからやることを最初の2日間で全部やったそうです(笑)。

――アクションがだんだんハードになったりも?

 そうなんですよ。それと最近は上半身を脱いで見せることがやたらと多くて。用途に合わせてというか、見せるシーンがあればそこに向けて体を絞るように意識はしてるんですけど。この前は暑い中、服をビリビリッと破いてオイルを塗って撮影したんです、2日間ずっと。さすがにこれは焼けるな~って思いながら(笑)。爆破シーンでは、ダイゴの前後で爆発している所を敵に向かって行ってアクションしながら倒していく、みたいな撮影もありました。やたら近いんですよ、爆破との距離が。かなり大きな爆破だったので「こんな近くて大丈夫ですか!?」って聞いたら、みんな「これはやばい! 多分すごく熱いと思うから、水をたくさん吹き掛けて我慢して」って言うんですよ。いやいやいや、我慢してって…と思いましたけど頑張りましたよ(笑)。それにダイゴのアクションは、キョウリュウジャーのアクションのメーンにもなってるんです。僕、ほとんど吹き替えなしでやらせてもらってるんで、楽しい反面、体の負担がどんどん大きくなってます。アクションシーンでは傷が絶えないですね。

――最初のころと今の演技を見比べて、違いを感じることはありますか。

 感覚的にはあまり変わってないです。ただ、メンバーとの関わり方というか、そういった面での芝居は少しずつ変わってきてるかなと思いますね。去年の12月に撮影が始まって、台本に沿って撮っていった感じなんです。最初はずっと僕一人で撮影してて、徐々に徐々に仲間が増えていって、っていうようにドラマの展開と同じように芝居も組み立てていけたんですよね。どんどん仲間が増えて、チームになっていくというような。なので気持ちをつくっていく上ですごく良かったですね。

――8月3日からは映画が公開になります。ミュージカル映画ということですが?

 ミュージカルと言っちゃって大丈夫なのか?という感じなんですけど。まあ何と言うか、ミュージカ、ル!?みたいな感じでしょうか。ビックリハテナが付いているので、そこを踏まえて見ていただけたら、とても気持ちよく見られるんじゃないかなと。まあ『レ・ミゼラブル』みたいな雰囲気で見ていただくとちょっと違うって思うかもしれないですが。音楽を口ずさんだらある作品のワンシーンを思い出すってことあるじゃないですか。監督は、そういう作品をイメージして、今の若い人たちにも見てもらいたいと意図されてたそうです。“ザ・ミュージカル”というわけじゃなく。でも、30分の映画に8曲入ってます(笑)。詰め過ぎたかな(笑)。

――竜星さんの歌唱力はいかがですか。

 まさか人前で歌う日が来るとは、というかスクリーンという後に残る物で歌ってる姿を見られるとはという感じですね。「キョウリュウジャー」をやっていると、新しい自分をいつも見ている気がします。おお、こんな自分もありなのかって。

――それではレコーディングもバッチリ?

 聞いてください、レコーディングはバッチリです! キョウリュウジャーのメンバーは結構歌うまいんで、全体的にスムーズにできてたんですけど、僕は1、2回歌ったらOKが出て終わりになりました。うまいとか下手とかじゃなく、ダイゴらしく芝居しながら歌ったのが良かったのかな。

――ダイゴに成り切って歌ったと。

 そう。でも、みんなの声が混ざり合ってかき消されちゃってます、僕の声(笑)。

――最近のダイゴは、女の子との絡みが多くてモテモテですね。

 ありがとうございます。映画でも結構モテてるような雰囲気になってるんです、ダイゴ。ただ、ただ、ただ言いたいのは、その恋愛話、例えばダイゴと女の子の気持ちがお互いに通じていたら、きっと演じてる僕もコミュニケーションも取れるし面白いと思うんです。でも実際には、女の子はダイゴの方を見ているのにダイゴは違う方向を見ているので、追われるだけというか。芝居的に僕は全く何も変わっていないんです。だからモテてるように見えるけどダイゴが変わったわけでもなく、本当は僕も女の子の方を向きたいんだけど…みたいな。脚本はそういうわけにもいかないですしね。歯がゆい感じで毎日過ごしています(笑)。

――共演者の方の年代もさまざまですが、どんな雰囲気?

 結構年齢が離れてるんですよね。ゴールド(丸山敦史)とブルー(金城大和)はもう30歳で、僕とブラック(斉藤秀翼)が20歳組で、次はもうグリーン(塩野瑛久)が18歳とピンク(今野鮎莉)が16歳とか。何というかいいバランスが取れてるというか。だからけんかすることもないし、家族みたいな。ウッチーさん(ゴールド=丸山敦史)が合流するのが最後でしたけど、撮影序盤の5人の段階からすぐに仲良くなりました。

――台本を読んで共演者の方と話したりも?

 「次どうなるんだろうね」「こうなって、ああなって、最終回でこうなるんじゃない?」なんて話してたことが次の台本で出てくるんです。「この展開もう来ちゃったよ~!」みたいな話で盛り上がってます。「もう訳が分からない! 面白いぞ、これ」って。

――今後の見どころは?

 今後ですか。これから多分ダイゴと父親とのシーンがどんどん増えてくると思います。ダイゴにとってのキーマンである父親との絡みもそうですし、僕としては、これからダイゴが自分から恋をする展開があったら楽しいだろうなと。そういうダイゴを見てみたいっていうのもありますね。今後のストーリーは本当ハチャメチャですよ。僕が今もらってる台本では、キュウリュウジャーたちは大変なことになってます。こんなにいろいろな事件が起きていいの!?というような。この間はデーボスが復活しましたしね。ラスボスの復活早くない!?みたいな。これからの展開もすごいんです、本当に。

撮影◎クロダミサト

 

【番組情報】
獣電戦隊キョウリュウジャー
テレビ朝日系
毎週日曜 前7.30~前8.00

【プロフィール】
りゅうせい・りょう 1993年3月24日生まれ、東京都出身。2010年「素直になれなくて」(フジテレビ系)で俳優デビュー。主な出演作に「秘密」(テレビ朝日系)、「リバウンド」(日本テレビ系)、「桜蘭高校ホスト部」(TBS系)など。『劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー GABURINCHO OF MUSIC』が8月3日に公開される。

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