礼真琴&柚希礼音が宝塚歌劇団退団後、初共演「力を合わせて頑張りたい」 「BOOP! The Musical」【インタビュー】

2026年4月21日 / 08:00

 礼真琴と柚希礼音が出演する「BOOP! The Musical」が5月27日に開幕する。本作は、1930年代にアメリカで誕生したアニメーションキャラクター「ベティー ブープTM」が、白黒アニメーションの世界から、カラフルで活気あふれる現代のニューヨークへとやってきたことから始まる新作ブロードウェーミュージカル。新しい仲間との出会いを通じて、「自分の本当の望みは何か」「自分は一体何者なのか」といった人生の大きな問いに対する答えを見つけていく。宝塚歌劇団退団後、初のミュージカル出演となるベティー ブープ役の礼と、NASAで働いていた聡明な宇宙物理学者のヴァレンティーナ役の柚希に公演への意気込みを聞いた。

礼真琴【ヘアメーク:板倉タクマ(ヌーデ)/スタイリスト:細見佳代】(左)と柚希礼音【ヘアメーク:三島裕枝(資生堂)/スタイリスト:間山雄紀(M0)】 (C)エンタメOVO

-改めて今回の公演への思いを聞かせてください。

 宝塚歌劇団を卒業して初めてのミュージカルとなります。私にとっては、全てのことが初めてなので、とにかく緊張しておりますが、こんなにも頼もしい先輩とご一緒させていただけることが本当にうれしく、幸せに思っております。

柚希 私も、礼真琴ちゃんの退団後初の作品に参加できることが本当にうれしいです。出演者の皆さんと一緒に、舞台上で、役を通して支えられるように、力を合わせて頑張りたいと思います。

-それぞれの役柄について、今はどのようにとらえていますか。

 ベティーちゃんは世界的な大スターです。調べれば調べるほど、こんなにもたくさんの方に愛されるキャラクターだったんだと改めて感じています。なんとかベティーちゃんのイメージに近づけるように努力したいと思っていますが、男役とはあまりにもかけ離れていて大きな挑戦でもあるので、たくさんの方々から学びながら頑張りたいと思っております。

柚希 ヴァレンティーナさんはNASAで働く女性で、全く違う世界に生きる発明家のグランピーさんに恋をします。歳の差があるので、出会った頃は恋人同士になれなかったのですが、お互いに40年間ずっと気になっていて、運命的に再会します。きっと「ああ、分かるな」と共感していただけるのではないかと思います。ベティーちゃんが幸せになる手助けをする人物でもあるので、ベティーちゃんとの関係性も大切に演じたいです。

-ベティーちゃんは「スター」という存在ですが、お二人も共感できるところが多いのではないですか。

 ベティーちゃんが歌の中で「もうスターなんかやめて普通の女の子になってみたい」という願いを歌っていますが、私自身も男役として長く舞台に立っていたので「本当の自分って何だろう」と思う瞬間があります。

柚希 共感できるところはたくさんありそうですね。

-先ほど礼さんが「男役とはかけ離れていて大きな挑戦だ」とおっしゃっていましたが、先輩として柚希さんからアドバイスはありますか。

柚希 アドバイスなんて、何もないです(笑)。私も、何年もたっているのに大股で歩きますから(笑)。

 でも、本当に何もかもが分からないんですよ。稽古場に何を着ていったらいいのかも分からないんです(笑)。持ち物は? って。

柚希 分かる! まず靴はどのような? スカートはどのような? ってなるよね。

 宝塚では、男役さんはズボンにTシャツを着ていたんですが、それではないとうすうす気づいていて。

柚希 かといって、娘役の服装でもないだろうし…って。難しいよね。私は、共演者の方たちの服装を見て、勉強していました(笑)。「それどこで買ったの?」ってお店を教えてもらうこともありました。男役のときは、なるべくピタッとしないTシャツを着ていましたが、少し女性らしい稽古着を探してみたり。でも、まだまだ私も分からないことだらけです。

-初めての女性役ということで、役作りではどんなことを考えていますか。

 私には、本当に未知の世界です。普段から話す声を高くした方が良いのかなと思ったこともありましたが、無理なものは無理だと気付いたので、これから少しずつ作っていけたらと思います。

-柚希さんも、退団された当時は、いろいろと試行錯誤されたと思います。

柚希 そうですね。本番で着る衣装が膝上のワンピースだったときには、普段からそれに近い服を着るようにしていました。それまで一度も着たことがなかったんですよ。歩き方も変わってくるから着たほうが良いと、(湖月)わたるさんに教えていただいて。

 なるほど! スカート買わないとですね(笑)!

-宝塚退団後初共演となるお二人ですが、今回、共演するということを聞いたときはいかがでしたか。撮影中も礼さんはすごく楽しそうにされていましたね。

 にやけてにやけて大変です(笑)。

柚希 かっこつけてもらわないとなのにね(笑)。私が宝塚を退団して以来の共演になります。当時は、まだまだかわいらしい礼真琴ちゃんでしたが、こんなにも大きな存在になって共演できるのは本当にうれしいですし、思い切り、伸び伸びやってほしいです。先輩とご一緒すると、どうしても昔の自分に戻ってしまうんですよ。私もわたるさんとご一緒したとき、あの頃の私に戻ってしまったんですが…でも、思いっきり礼真琴でいてほしいですね。

 はい(笑)!

柚希 私も、退団して10年たった今の自分で共演できることがうれしいですし、どのような化学反応が起きるのか楽しみにしています。

 現役のみんなも歓喜してくれていて、お祝いの言葉をたくさんもらいました。全く知らない世界に飛び込んでいくことになりますが、(柚希の)懐の深さ、温かさに甘えさせていただき、伸び伸びと頑張りたいと思います。

-本作は、前向きに生きている人々を描いた、ポジティブなエネルギーに満ちた作品ですが、お二人は落ち込んだり、悲しいことがあったときにどのように立ち直りますか。

柚希 私は、なんで落ち込んでいるのか、まず、現実をきちんと受け止めます。

 そうですね。まず、しっかり落ち込みますよね。

柚希 逃げたりしない。しっかりと地の底の底まで落ち込む。

 分かります。そうしたら、上がるだけですから。

柚希 そうそう。忘れようとして、やけ酒はしない。

 あははは(笑)。

柚希 本当に落ち込む。そうしたら現実を受け止めて、自分が足りなかったことも分かってきて、よくなるために頑張ろうと思えるようになります。それに加えて、自分にご褒美を買ったり、旅行に行ったりしながら、少しずつ上がっていくかなと思います。

 気晴らしも必要ですよね。なかったことにするのではなく、私も向き合ってから気分転換をするようにしています。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 「BOOP! The Musical」は、5月27日(水)〜6月21日(日)に都内・東急シアターオーブほか、大阪、福岡で上演。

「BOOP! The Musical」


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】4月前半公開の映画から『俺たちのアナコンダ』『ハムネット』『1975年のケルン・コンサート』

映画2026年4月16日

 『俺たちのアナコンダ』(4月3日公開)  少年時代から映画作りを愛してきた幼なじみのダグ(ジャック・ブラック)とグリフ(ポール・ラッド)は、パニックスリラー映画『アナコンダ』(97)が大好きだった。  40代を迎えた現在、ダグは映画監督の … 続きを読む

風間俊介「人生の中で特別な時間が刻まれる」 鴻上尚史の代表作「トランス」に挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月15日

 風間俊介、岡本玲、伊礼彼方が出演する、KOKAMI@network vol.22「トランス」が4月28日から上演される。1993年に初演された本作は、3人の登場人物たちによる妄想と現実が入り乱れた物語。鴻上尚史の代表作のひとつである本作を … 続きを読む

浜辺美波「池松壮亮さんから様々な刺激をいただいています」大河ドラマ初出演で豊臣秀吉の妻・寧々を好演【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年4月11日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 夜8:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄の秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中だ。本 … 続きを読む

佐野晶哉「祖母が泣いて喜んでくれました」 連続テレビ小説初出演への意気込み【連続テレビ小説「風、薫る」インタビュー】

ドラマ2026年4月11日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「風、薫る」。田中ひかるの著書『明治のナイチンゲール 大関和物語』を原案に、明治時代、当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込んだ一ノ瀬りん(見上愛)と大家直美(上坂樹里)という2人のナースの冒険物語 … 続きを読む

早乙女太一「“劇団朱雀”という新たなジャンルを作るような気持ちで」早乙女友貴「お祭りを楽しむような感覚で」豪華ゲストと共に3年ぶりの公演に挑む 劇団朱雀「OMIAKASHI」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月9日

 大衆演劇の伝統を大切にしつつ現代的な感性や表現を取り入れ、多くの観客を魅了してきた劇団朱雀。2代目座長・早乙女太一率いるこの一座が、2023年5月以来3年ぶりとなる公演「OMIAKASHI」に挑む。  二部構成で一部は芝居、二部は舞踊ショ … 続きを読む

page top