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藤並 白河藩に戻った後の定信は、それまでとは打って変わって、大田南畝や山東京伝に本を書かせているんです。元々、定信は自分で『大名形気(だいみょうかたぎ)』という黄表紙を書くほどの黄表紙好きで、絵や文学に対する造詣も深いので、(治済をおびき出すために使われた)『一人遣傀儡石橋』のようなものも書きそうだ、という話が出て。さらに、老中の任を解かれた後は蔦重とも共通項が生まれ、お気に入りだった恋川春町(岡山天音)や朋誠堂喜三二(尾美としのり)を自分のせいで失った悲しみから、贖罪(しょくざい)の思いもあるのではと。そういうところから森下さんが、2人がタッグを組む展開を考えてくれました。
藤並 蔦重と定信が同時に暴走するアイデアは、森下さんと「人は偉くなると、周りが忖度(そんたく)したり、頑固になったりする」と話す中から生まれたものです。人間誰しも、そういう負の部分が出てくることを描いた方がいいのではと。ただ、そのときも蔦重には妻のてい(橋本愛)など、苦言を呈してくれる人がいるのに対して、定信の周りにはいなかった、という対比は意図していました。寺田心さんが演じた少年時代の定信が不遇な時期を過ごした頃は、蔦重とのリンクを意識していたわけではありませんが、結果的にそうなったのかなと思います。
藤並 僕と森下さんと大原は、「大奥」(23)で井上さんとご一緒したことがあります。そのときも、繊細で堅物のような役を演じていただいたので、今回の定信にもぴったりだろうと。また、井上さんが横浜さんと同い年なのは偶然ですが、若い井上さんが渡辺謙さんや(徳川治貞役の)高橋英樹さんといったベテラン俳優の方々と共演する中で、意識的に強く出ないといけない部分が定信と重なれば、リアリティーが出て面白いのではないかと。井上さんは、その期待に十分応えてくださったと思います。
藤並 今年は「べらぼう」と並行して映画『国宝』の公開もあり、俳優としての評価がさらに高まったことで、横浜さんの自信にもつながったのではないでしょうか。時代劇というジャンルも、身体的なポテンシャルを含め、横浜さんに合っていると感じましたし、後半は実年齢を超えた蔦重を演じる難しさもあったと思いますが、声の出し方や立ち振る舞いを含め、丁寧に表現してくださいました。さらに今回は、今まであまりなかった太陽のように明るい役を演じていただきましたが、横浜さんの笑顔もファンを引きつける魅力の一つです。「べらぼう」を通じて、その魅力をより広く伝えられたと思っています。
(取材・文/井上健一)

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