エンターテインメント・ウェブマガジン

尾上眞秀(C)エンタメOVO
近所の少年たちにいじめられた幸太が大雨の中、おじさんの家の前で黙って座り込んでいるシーンが、すごく印象に残っています。カメラに綺麗に映るように、大量の雨を降らせていたので、その水圧がものすごくて。しかも、衣装が濡れるため、何度も撮影できるわけではないので、僕も気合を入れて撮影に臨みました。おかげで、NGを出すことなく、一発で「OK」をいただくことができました。
歌舞伎はいったん幕が開いたら最後までお芝居が続きますが、映画は細かくカットを割り、何度も同じお芝居を繰り返し、テイクを重ねて撮るところが大きく違いました。前後のカットとのつながりを意識して演じなければいけない難しさもありましたし。ただその分、ベストなお芝居を追求していけるのは、面白かったです。歌舞伎では出合えないさまざまな役者の方や多くのスタッフの方と関われたことも、とてもいい経験になりました。
今までお母さんから映画の現場の話を聞き、僕も映画に出演したいと思っていました。念願かなって初参加した映画の現場だったので、待ち時間もスタッフの方々のお仕事に注目していましたが、一つ一つのカットを、時間を掛けて準備する皆さんの熱意に驚かされました。その分、僕自身も「ありがとうございます」と、皆さんに対する感謝の気持ちが湧いてきました。しかも、皆さん忙しいにもかかわらず、とても優しくしてくださって。おかげで、撮影自体はすごく楽しかったです。
初出演映画ということで、精いっぱい頑張ったつもりでしたが、完成した映画を見たら、「ああすればよかった、こうすればよかった」という反省点がいくつも出てきました。ただその分、これからもっと頑張っていこうと、お芝居に対する意欲がさらに高まりました。
もっともっと経験を積み、ユーモアがあり、お客さんに楽しんでいただけるような俳優になりたいです。歌舞伎俳優としての目標は、おじいちゃんやひいおじいちゃん(七代目尾上梅幸)のような女形になることです。
映画初出演作ということで、どんなふうに皆さんにご覧いただけるのか、すごくワクワクしています。ぜひ多くの方にご覧いただけたらうれしいです。
(取材・文・写真/井上健一)

(C)2025「港のひかり」製作委員会
舞台・ミュージカル2025年12月29日
映画『うちの弟どもがすみません』やドラマ『リベンジ・スパイ』など、数々の映画やドラマ、舞台で活躍する織山尚大の3年ぶりの主演舞台となる「エクウス」が1月29日から上演される。本作は、実際に起きた事件を基に描かれた、ピーター・シェーファーに … 続きを読む
映画2025年12月28日
【日本映画】 邦画界は、今年も『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』『チェンソーマン レゼ篇』『名探偵コナン 隻眼の残像』など、アニメーション作品が興行成績の上位を占めたが、実写映画でも大ヒット作が生まれた。歌舞伎を題材とした … 続きを読む
ドラマ2025年12月26日
▽家族を世話する母 ムン・ソリは、「クイーンメーカー」(23年)や「私たちの人生レース」(同)のように、女性の主体性や自分らしさを打ち出す役を担い、エンパワーメントの姿を体現してきた。だが「おつかれさま」では、“肩書きのない母”を真 … 続きを読む
映画2025年12月24日
-この映画は、ちょっとフランス映画みたいなところがありましたね。 分かります。私もそう思いました。確かにそういう味わいがありますね。最初の撮影が、矢添と2人で、部屋で紅茶を飲んでいるシーンだったんですけど、プレイバックしてモニターを見た時 … 続きを読む
映画2025年12月23日
-12年という時間が、そういう皆さんの固い絆を作り上げたわけですね。そんな作品に出合える機会は、俳優人生の中でめったにないことだと思いますが、皆さんにとって「緊急取調室」シリーズとはどんな存在でしょうか。 天海 12年という時間とエネルギー … 続きを読む