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尾上眞秀(C)エンタメOVO
近所の少年たちにいじめられた幸太が大雨の中、おじさんの家の前で黙って座り込んでいるシーンが、すごく印象に残っています。カメラに綺麗に映るように、大量の雨を降らせていたので、その水圧がものすごくて。しかも、衣装が濡れるため、何度も撮影できるわけではないので、僕も気合を入れて撮影に臨みました。おかげで、NGを出すことなく、一発で「OK」をいただくことができました。
歌舞伎はいったん幕が開いたら最後までお芝居が続きますが、映画は細かくカットを割り、何度も同じお芝居を繰り返し、テイクを重ねて撮るところが大きく違いました。前後のカットとのつながりを意識して演じなければいけない難しさもありましたし。ただその分、ベストなお芝居を追求していけるのは、面白かったです。歌舞伎では出合えないさまざまな役者の方や多くのスタッフの方と関われたことも、とてもいい経験になりました。
今までお母さんから映画の現場の話を聞き、僕も映画に出演したいと思っていました。念願かなって初参加した映画の現場だったので、待ち時間もスタッフの方々のお仕事に注目していましたが、一つ一つのカットを、時間を掛けて準備する皆さんの熱意に驚かされました。その分、僕自身も「ありがとうございます」と、皆さんに対する感謝の気持ちが湧いてきました。しかも、皆さん忙しいにもかかわらず、とても優しくしてくださって。おかげで、撮影自体はすごく楽しかったです。
初出演映画ということで、精いっぱい頑張ったつもりでしたが、完成した映画を見たら、「ああすればよかった、こうすればよかった」という反省点がいくつも出てきました。ただその分、これからもっと頑張っていこうと、お芝居に対する意欲がさらに高まりました。
もっともっと経験を積み、ユーモアがあり、お客さんに楽しんでいただけるような俳優になりたいです。歌舞伎俳優としての目標は、おじいちゃんやひいおじいちゃん(七代目尾上梅幸)のような女形になることです。
映画初出演作ということで、どんなふうに皆さんにご覧いただけるのか、すごくワクワクしています。ぜひ多くの方にご覧いただけたらうれしいです。
(取材・文・写真/井上健一)

(C)2025「港のひかり」製作委員会
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