花總まり&森公美子が不朽の名作映画のミュージカルに挑む 「映画とはまた違う新しい『バグダッド・カフェ』に出合える」【インタビュー】

2025年9月20日 / 08:00

-ところで、本作は「バグダッド・カフェ」に集う人たちの交流を通して、癒やされたり、日常を少し変えたり、再生していく姿が描かれた作品ですが、お二人が癒やされる場所や元気になれる場所はありますか。

 癒やされるのは自宅のソファーです。

花總 私も自宅です。

 私たちの仕事って稽古場に行っている時間が半分で、残りは家での仕事が半分なんです。お風呂に入ってせりふを覚えたり、寝床に入って覚えたり。なので、自宅は緊張する場所でもあるけど、落ち着く場所でもあるのかなと思います。私はあちこち旅行にも行きますが、旅行に行って癒やされたということはあまりなくて。むしろ危機を感じます(笑)。財布がなくなってないかなと心配したり、不安になることも多いので。

花總 旅行に行っても家に帰ってくるとほっとしますよね。

 そうなんですよ、日本っていい国だと思いますよね。東京タワーが見えた途端にほっとする。何しに旅行に行っているんだと思うけど、家の布団の中がやっぱり最高なんです。ここよりすてきなところがあるなら教えてほしい(笑)。

花總 本当に私もそう思います。

-そうしたら、家の中は居心地良いように整えていらっしゃるのですか。

 私はそうです。ダイニングのテーブルの高さもイスも自分に合わせたものにしています。ソファーにも横になれるように作っていて、そこで今、(本作の劇中で披露する予定の)手品の練習をしています(笑)。

-花總さんもご自宅にはこだわりがありますか。

花總 普通ですよ。でも、朝1番に掃除機かけて、ヨガマットを引いて、その上でゴロゴロしています。1日中引きっぱなしにして、テレビを見たりしながらゴロゴロ。椅子に座るよりもヨガマットの上にいる時間の方が長いかもしれません(笑)。私、寝るのが早いんですよ。11時までには寝ます。8時台にはベッドに入ってしまう日もあって。もちろん8時だとまだ寝ないですが、ベッドの中で本を読んだり、ゴロゴロしているのが好きです。

-最後に公演を楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

 映画『バグダッド・カフェ』を知っている方も知らない方も、映画とはまた違う、新しい「バグダッド・カフェ」に出会えると思うので、ぜひ劇場へ足を運んでいただければと思います。損はさせません!

花總 あの映画の『バグダッド・カフェ』がミュージカルになります。映画よりもさらに良いものにしたいと思っておりますので、ぜひ見に来ていただけたらと思います。損はさせません(笑)!

(取材・文・写真/嶋田真己)

 ミュージカル「バグダッド・カフェ」は、11月2日~23日に都内・シアタークリエで上演。

ミュージカル「バグダッド・カフェ」

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