エンターテインメント・ウェブマガジン
ドリームワークス・アニメーションの代表作を実写映画化したドラゴンライド・アドベンチャー『ヒックとドラゴン』が9月5日から全国公開される。バイキングとドラゴンが争いを続けてきた島を舞台に、心優しいバイキングの少年ヒックと傷ついたドラゴンの交流が、島の未来を大きく変えていく姿を描く。本作の日本語版で、ヒックの吹き替えを務めた坂東龍汰に話を聞いた。

坂東龍汰 (C)エンタメOVO
そうです。この作品でヒック役のオーディションがあると聞いて、ぜひやってみたいと思いましたが、まさか自分に決まるとは思っていませんでした。オーディションで録ったものを本国に送ってチェックを受けるのですが、送ったら「駄目でした」ということも多々あるらしいので、あまり期待はしていませんでした。だから「決まりました」と言われた時は素直にうれしかったし、驚きました。今回が初めての吹き替えで、未知の世界だったので、その不慣れな感じがヒックと合っていたのかなと。でも、大作だし、自分の畑ではない仕事をするのは新たな挑戦なので、同時にプレッシャーも感じました。
ヒックは、最初は弱く見えますが、すごく真っすぐで心の優しい少年だと思いました。トゥースやドラゴンに対しての考え方もすごくピュアで、きれいな心を持っている少年というイメージです。トゥースと出会ってからどんどん成長していく姿を見ていると、役者を始めた頃の、心が弱かった自分と重ねてみたりして心に響くものがありました。今回は3日間で収録しましたが、1日目よりも2日目の方が良かったし、2日目よりも3日目の方が成長したという実感がありました。なのでヒックの心の変化と、吹き替えをしながら自分に起きた変化が結構リンクしていたと思います。昨日吹き替え版を初めて見させてもらったんですけど、自分でも後半は自信をつけている感じが声の色に出ていると思いました。声の音程すら変わっていて、ヒックの感情の部分を意識していたら自然にそうなっていたという感じです。
自分がやった芝居にアフレコで声を当てる時は、自分の顔や唇の動きを見て当てているし、自分の声に当てていくので、自然に入っていけますが、誰かがやった芝居に自分の声を乗せていくのはとても難しかったです。日本語と英語とでは、唇の動かし方も違うし、間尺も違う。その中で、ヒックとしての遊びを入れたり、間を作っていくとなると考えることが多過ぎて、常に頭の中がフル回転みたいな感じでした。ヒックが話し始めた声とぴったりにスタートするのは、相当慣れていないと難しくて、どれだけ脚本を読み込んで全部せりふを覚えていったとしても、何十ページ分も一気に録って、それを合わせていくという作業だし、感情のつながりもあるので、一度で全部うまくいくことなんて絶対にありませんでした。そこらへんはなかなか難しかったです。
映画2025年12月5日
戦争がもたらす狂気を圧倒的なリアリティーで描き、第46回日本漫画家協会優秀賞を受賞した武田一義の戦争漫画をアニメーション映画化した『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』が12月5日から全国公開された。太平洋戦争末期、激戦が繰り広げられたペリリ … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年12月4日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む
ドラマ2025年12月1日
WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。 主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む
ドラマ2025年12月1日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。これまで、いくどとなく視聴者を驚かせてきたが、第4 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月30日
今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む