グレッグ・ターザン・デイビス「とにかく、ただ純粋に面白い映画を撮ることだけが、自分たちに与えられたミッションでした」『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』【インタビュー】

2025年5月15日 / 10:16

 トム・クルーズ主演の大ヒットスパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの第8作『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』が、5月23日の公開に先駆けて17日から先行上映される。前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』と併せて2部作として製作され、「デッドレコニング」から続く物語が展開。前作のラストで世界の命運を握る鍵を手にしたイーサン・ハントが、その鍵によって導かれていく運命が描かれる。前作に続いてCIAの特殊工作員ドガを演じたグレッグ・ターザン・デイビスに話を聞いた。

グレッグ・ターザン・デイビス (C)エンタメOVO

-私は昨日この映画を見ましたが、とても興奮して疲れを覚えたほどでした。

 自分はやる立場だったので、もっと疲れましたよ(笑)。世界中の観客を興奮させるのがこちらの一番の目的なので、興奮していただけてよかったです。ありがとうございます。

-演じたドガですが、前作とは立場が変わりました。その変化についてはどう思いましたか。

 ドガは、今回イーサン・ハントとも行動を共にすることになるのですが、前作の時にすでにそういう気配を感じさせていたと思います。なぜかというと、彼は自分に与えられたイーサン追跡の任務に対して疑問を抱いていた。これは果たして正しいことなのかとずっと考えていた。それで、やっぱりこれは違う。世界を救うためには自分はイーサンの側にも回るべきだという選択をするわけです。そうした心境の変化は、演じていて非常に楽しかったですし、演じる醍醐味(だいごみ)の一つでした。

-そのチームは、イーサンを中心に、さまざまな人種や年齢、性別の人がいる混合チームで、多様性の時代を象徴するような感じがしました。

 あくまで娯楽作品なので、そうした社会性のあるメッセージを伝えることはあまり考えていなかったと思います。それよりも、世界がもう終わるかもしれないという時に、人種や性別は関係なく、とにかく身近にいて戦う気持ちがある人たちと力を合わせて、何とか世界が終わらないようにしようということがあったと思います。自分が演じたドガに関して言えば、彼はCIAの中でもより抜きの特殊工作員で自分の仕事にとても誇りを持っています。そうした組織では、指揮系統は絶対で命令に背くことはあり得ないのに、彼はイーサンに協力する。それは、どちらを取るかといえば、やっぱり世界の終わりを止めるのが最大の目的だというところにたどり着いたからだと思います。

-『トップガン マーヴェリック』(22)、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』(23)、そして今回の映画と3作続けてトム・クルーズと共演していますが、その印象と、あなたの父親ぐらいの年齢の彼のアクションについてどう思いますか。

 トムとの旅は2018年ぐらいから始まったんですけど、改めて振り返ってみても、あり得ないことの連続でクレイジーとしか言いようがないです(笑)。彼と出会ったおかげでパイロットの免許を取り、戦闘機に乗り、水中でサメに食べられそうになり、目の前で北極グマと遭遇し…。世界で最も成功し長く続いているブロックバスターといわれる映画のシリーズに参加して、自分でもよく分からないぐらい、すごい体験をさせてもらったと思います。

 今のトムを見ていると希望をもらえます。自分も頑張ってこのまま運動を続けて、食事に気を付けて、いろいろと彼の生活習慣を見習っていけば、自分が今の彼ぐらいの年になった時にも、飛行機の翼から逆さにぶら下がったりすることもできるかもしれないと。できれば普通に機内に座って機内食とかをエンジョイしたいタイプなので、あんなことはやりたくはないのですが(笑)、できるかもしれないという可能性を示してくれるのは素晴らしいことだと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

橋本愛 演じる“おていさん”と蔦重の夫婦は「“阿吽の呼吸”に辿り着く」【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年8月16日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。本作で蔦重の妻・ていを演じているのは、今回が4度目の大河ドラマ出演で … 続きを読む

山里亮太「長年の“したたかさ”が生きました(笑)」 三宅健太「山里さんには悔しさすら覚えます(笑)」STUDIO4℃の最新アニメ『ChaO』に声の出演【インタビュー】

映画2025年8月15日

 『鉄コン筋クリート』(06)、『海獣の子供』(19)を始め、個性的なアニメーションを次々と送り出してきたSTUDIO4℃。その最新作が、アンデルセンのおとぎ話『人魚姫』をベースに、人間の青年・ステファン(声:鈴鹿央士)と人魚王国のお姫さま … 続きを読む

ウィリアム・ユーバンク監督「基本的には娯楽作品として楽しかったり、スリリングだったり、怖かったりというところを目指しました」『ランド・オブ・バッド』【インタビュー】

映画2025年8月14日

 ラッセル・クロウとリアム・ヘムズワースが共演し、戦場で孤立した若手軍曹と、彼を後方から支援する無人戦闘機のベテラン操縦官の闘いを活写したサバイバルアクション『ランド・オブ・バッド』が8月15日から全国公開された。米海軍全面協力のもと、入念 … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(1)“たまたま”が導いた講談の道

舞台・ミュージカル2025年8月14日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼みなさん、こんにちは  日本の伝 … 続きを読む

原嘉孝×いとうあさこ、timelesz加入後初の舞台主演に「timeleszを背負っています」 舞台「ドラマプランニング」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年8月11日

 脚本家・演出家の山田能龍、いとうあさこによる劇団山田ジャパンの2025年9月公演「ドラマプランニング」にtimeleszの原嘉孝が出演する。  本作は、テレビ業界におけるドラマ制作現場を舞台とし、ほれ込んだ漫画の映像化で初のチーフ作品を担 … 続きを読む

Willfriends

page top