梶裕貴&伊藤美来、声優たちが紡ぐ「明日を生きる糧になる物語」 朗読劇「君の膵臓をたべたい」2025【インタビュー】

2025年3月27日 / 08:00

-では、それぞれの役柄との共通点を教えてください。

梶 僕は、表面的にはコミュニケーションが得意な人間だと思われがちなので、「僕」と全く違うと思われるかもしれませんが、他人とやりとりをするのは緊張しますし、相手との関係性やコミュニケーションがうまくいくためにどうすれば良いかをたくさん考えてしまうタイプです。人と接することに苦手意識があるという意味では、「僕」と近いのかなと。伊藤さんには、どこか天真らんまんな印象があるので、僕の中では桜良と近いイメージですね。

伊藤 私自身は桜良と似ていると思うところはあまりないんですよ。桜良は、天真らんまんでありつつも、すごく繊細で、とても強い子だと思います。自分の未来やその先のことを考えて行動し、周りに流されず、自分が良いと思ったことにしっかりと向かっていける。好奇心も含めて、すごくすてきな女の子なので、似ているというよりはうらやましいです。

-桜良ほどは強くない?

伊藤 強くないですね。きっと私だったら毎日泣いて過ごして、どうしたらいいか分からなくなってしまうと思います。周りのことを考える余裕もなくなってしまうと思うのですが、桜良は周りのことしか考えていないので、すごくかっこいいなと思いながら読みました。ただ、私も「星の王子さま」は大好きなので、そこは似ているなと思いました(笑)。

-「僕」が日記を拾ったことから、桜良との交流が始まっていく物語にちなんで、お二人の人生が変わったと思った出会いを教えてください。

梶 その時々でいろいろな出会いがありましたが、最近でいうと、やっぱりわが子ですかね。もちろん、それまでも人のことを思いやる気持ちを持って生きてきたつもりですが、それでも人間には、基本的に自分第一で生きる権利があると思います。ただ、子どものこととなると話は別。何を差し置いてでも一番に考えるべき存在です。全てを犠牲にしても良いと思える存在で、何よりも大切に守り抜かなければいけないという、その感覚や価値観の変化は僕の人生にとって大きな変化だったと思います。人間が根本から変わらざるを得ない出来事でしたね。

伊藤 私は中学3年生のクラス替えです。そのときに初めてアニメが好きなお友達ができて、その子にたくさん教えてもらって、声優という職業を知って、アニメが好きになりました。そこからこの職業になりたいと思うようになったので、私に大きなきっかけをくれた出会いでした。アニメを教えてもらっていなかったら、私は今、何をしていたのか分からないです。なので、ずっと感謝しています。

-最後に読者へのメッセージをお願いします。

梶 「君の膵臓をたべたい」の世界に入れることが今からすごく楽しみです。この作品はすごく間口が広い物語で、どなたでも登場人物たちのことを身近に感じられるのではないかと思います。桜良は力強くカラフルに輝いている人物で、明るくてポップなせりふが多いのですが、その中に、グサリと心に刺さる重みのある言葉が混じっているんです。それが本当にすごい。不意をつかれるんです。楽しくご覧いただきつつも、「生きるとは何か」という、この作品からのメッセージを受け取っていただけたら幸いです。主人公である「僕」たちと同世代の皆さんはもちろん、かつて学生だった大人の皆さんにも、思春期のみずみずしさや鬱屈としたもの、さまざまな感情を共有していただけるのではないかと。その場限りの、朗読劇ならではの感動を味わいにぜひ劇場に足を運んでいただけたらと思います。

伊藤 この物語をご存じの方も、今回の朗読劇で初めて知るという方も楽しめる作品になっていると思います。明日を生きる糧になる物語です。「僕」と桜良が懸命に生きる姿を生で感じていただけたら、きっと背中を押してもらえるのではないかと思います。劇場でお待ちしております。
(取材・文・写真/嶋田真己)

 朗読劇「君の膵臓をたべたい」2025は4月5日・6日に都内・日本青年館ホールで上演。

 

朗読劇「君の膵臓をたべたい」2025 (C)朗読劇「君の膵臓をたべたい」2025製作委員会

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