簡秀吉「杢代くんは最初とっつきにくい印象だった」杢代和人「簡さんがこんなに面白い人だったとは」 仮面ライダー2人が集大成対談「仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング」【インタビュー】

2024年3月14日 / 13:10

左から杢代和人、簡秀吉(C)エンタメOVO

-ところで、劇中のライバル関係と異なり、お2人の名コンビぶりはファンの間で有名です。集大成を迎えるこの機会に改めて伺いますが、出会ったときのお互いの第一印象はいかがでしたか。

 実は最初、杢代くんはちょっととっつきにくい印象だったんです。すごくクールな雰囲気ですし、いつも撮影が終わるとすぐに帰ってしまうので。こんな関係になるとは思ってもいませんでした。

杢代 早く帰るのは、家が遠かったからで(笑)。僕も最初は、簡さんがこんなに面白い人だったとは知りませんでした。オーディションのときから華があって印象に残ったので、主演に決まったと知ったときは「やっぱり…」と思いましたし。でも、話をするようになったら、いきなり天然ぶりを発揮してきて(笑)。

-いつ頃から漫才コンビの“ボケと突っ込み”のような現在の関係に?

杢代 しばらく遠慮していたんですけど、中盤に差し掛かった頃、さすがに我慢しきれず、僕が突っ込み始めました。でも、そんなふうに初対面の相手とも壁を作らず、すぐに仲良くなれるのが、簡さんのいいところ。しかも、本人の素顔と英寿を演じているときのギャップの大きさには、「さすが主演俳優…」と思わされました。

 褒め過ぎ!

杢代 自分で言ってどうするの(笑)。

 僕は最近、何をやっても「簡秀吉のままだ」と言われるのが悩みで。もっと自分を抑えて、寡黙なキャラでいっておけば良かったなと。だから、これからは黙るようにします。

杢代 遅いよ!(笑)

 でも、僕にとって杢代くんの存在は大きかったです。彼が英寿のライバルとして道長を演じてくれたからこそ見応えのある作品になりましたし、イベントなども盛り上げてくれましたから。おかげで僕も楽しく過ごすことができ、すごくありがたかったです。

杢代 こちらこそです。

-お二人のすてきな関係は、「仮面ライダーギーツ」の人気に大きく貢献しました。最近は、10周年や20周年の節目に新作が製作される特撮作品も増えてきたので、「仮面ライダーギーツ」も将来、そういう形で続編ができるかもしれませんね。

杢代 今はまだ、10年先のことなんて想像できませんが、もしそういう機会が巡ってきたら、ぜひやってみたいですね。でも、それにはまず、主演の簡さんが「やる」と言ってくれなければ。そうしないと、何も始まりませんから。

 分かりました。今からスケジュール空けときます!(一同爆笑)

杢代 こらこらこら(笑)。

 でも、またみんなで集まれたらいいよね。

杢代 それが実現できるくらい、活躍していたいですね。

-それでは最後に、本作への思いをお聞かせください。

 「仮面ライダーギーツ」の集大成ということで、かなり気持ちも入りましたし、いい緊張感で撮影にも挑めました。テレビシリーズから応援してくださった皆さんにとっても、気持ちよく締めくくれる作品になったと思います。「ギーツ」ファンはもちろん、すべての仮面ライダーファンにご覧いただきたい作品です。これを見ずに、特撮ファンは名乗れませんよ!

杢代 大きく出た(笑)。でも僕も、締めくくりなので、ファンの皆さんにとって満足度の高い作品にしたいと思っていました。道長をメインにしていただいた責任もありますし、テレビシリーズが「面白い」と言っていただけた分、「最後のVシネだけは微妙だった」と言われたら悔しいですから。幸い、スタッフ、キャストみんなの力で、「最後まで面白かった」と言っていただける作品になったと思うので、ぜひ多くの方にご覧いただきたいです。

(取材・文・写真/井上健一)

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

寺西拓人 声優初挑戦は「とても刺激的で楽しい経験でした」 「マクロス」、「アクエリオン」シリーズの河森正治監督の長編アニメーションに出演『迷宮のしおり』【インタビュー】

映画2025年12月30日

-どんな点が楽しかったのでしょうか。  舞台や実写作品の場合、役を演じていても、どこか自分が残っているんです。でも、アニメーションは外見が自分と全く異なるので、より強い没入感が味わえて。それがすごく楽しかったです。 -そういう意味では、主人 … 続きを読む

織山尚大、芸能活動10周年を迎え「今のこの年齢で演じる意味がある」 舞台「エクウス」で3年ぶりの主演【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月29日

 映画『うちの弟どもがすみません』やドラマ『リベンジ・スパイ』など、数々の映画やドラマ、舞台で活躍する織山尚大の3年ぶりの主演舞台となる「エクウス」が1月29日から上演される。本作は、実際に起きた事件を基に描かれた、ピーター・シェーファーに … 続きを読む

【映画コラム】「2025年映画ベストテン」

映画2025年12月28日

【日本映画】  邦画界は、今年も『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』『チェンソーマン レゼ篇』『名探偵コナン 隻眼の残像』など、アニメーション作品が興行成績の上位を占めたが、実写映画でも大ヒット作が生まれた。歌舞伎を題材とした … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】家族の情緒が国境を越える、俳優ムン・ソリが語る「おつかれさま」ヒットの理由

ドラマ2025年12月26日

 ▽家族を世話する母    ムン・ソリは、「クイーンメーカー」(23年)や「私たちの人生レース」(同)のように、女性の主体性や自分らしさを打ち出す役を担い、エンパワーメントの姿を体現してきた。だが「おつかれさま」では、“肩書きのない母”を真 … 続きを読む

田中麗奈「こじらせ男の滑稽で切ない愛の行方を皆さんに見届けていただきたいと思います」『星と月は天の穴』【インタビュー】

映画2025年12月24日

-この映画は、ちょっとフランス映画みたいなところがありましたね。  分かります。私もそう思いました。確かにそういう味わいがありますね。最初の撮影が、矢添と2人で、部屋で紅茶を飲んでいるシーンだったんですけど、プレイバックしてモニターを見た時 … 続きを読む

Willfriends

page top