稲垣吾郎「いい時間を過ごすことができた」注目の映画監督・今泉力哉との初タッグに手応え 『窓辺にて』【インタビュー】

2022年10月29日 / 08:05

-おっしゃるように、とても緊張感にあふれたシーンで、目が離せませんでした。

 僕も完成した映画を見たとき、自分の芝居を気にするのではなく、作品に引き込まれていく緊張感があり、ちゃんと映画としてそのシーンを見ることができました。そんな体験は今まであまりなかったので、「この映画、すごいな」と素直に思いました。ちょっと自画自賛になっちゃいますけど(笑)。

-最後に、『窓辺にて』という印象的なタイトルをどう受け止めたか教えてください。解釈の仕方によって人それぞれの個性が出そうですが、今泉監督は「われわれがどんな選択をしても、窓辺の光はいつも同じくそこにあって、照らしたり温めてくれたりする。静かに肯定してくれる」と解釈しているようです。

 すごくロマンティックな解釈ですね。監督の中では、僕が窓辺でたたずむ一枚の絵がビジュアルとして思い浮かんだということもあるようです。ヨーロッパ映画のような色合いで、窓からの自然光が印象的なシーンも多いですし、絵作りの上でそういうことは意識していらっしゃるんでしょうね。改めて考えてみると、窓って、それが一枚あることで、相手から見られていながらも、自分のパーソナルスペースを維持できる安心感も生まれる。今まであまり意識していなかったですけど、面白いですよね。

-「窓からのぞいているぐらいがちょうどいい」という、人と人との適切な距離感を象徴しているようにも思えます。

 それも映画のテーマに通じていますよね。「人に干渉し過ぎない」、あるいはさっき僕が言った「人に期待し過ぎない」ということにも通じますし。この年齢になると、孤独であることの喜びを感じたいと思うこともありますから。

-いろいろ考えてみると、作品がより深く味わえそうです。

 面白いタイトルですよね。皆さんがいろいろ読み解いてくれると、映画がより豊かになりますし、そうやって楽しんでいただけると僕もうれしいです。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)2022「窓辺にて」製作委員会

 

 

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