蒼井翔太&鈴木勝吾、タイプの違う2人がWキャスト「話が合うだろうという予感もしている」【インタビュー】

2022年8月14日 / 08:00

 童話「オズの魔法使い」の物語をベースにした、ミュージカル「DOROTHY~オズの魔法使い~」が、8月20日から東京で開幕する。田尾下哲による新たな世界観と宮川彬良の書き下ろし音楽によって、新作ミュージカルとして生まれ変わる本作は、「音楽が支配する魔法の国」での冒険物語。かかし役をWキャストで演じる蒼井翔太と鈴木勝吾に、本作の見どころや公演への意気込み、さらには本作のキーワードにもなっている“音楽”への思いを聞いた。

蒼井翔太(左)と鈴木勝吾

-出演が決まったときの心境を聞かせてください。

蒼井 僕自身ミュージカルの場数は決して多くはありませんので、今回もしっかりと勉強させていただきながらも、精いっぱい演じなくてはいけないなと思っています。もちろん喜びもありましたけれども、その分、大きなプレッシャーもありました。

鈴木 僕は、シンプルにすごくうれしかったです。とても素晴らしいクリエーターの皆さん、そして一緒に作っていくプレーヤーの皆さんが集まっている作品で、すごくありがたいと思い、受けさせていただきました。

-蒼井さんと鈴木さんという、全く印象の違う2人がWキャストで、同じかかしという役を演じるというのも楽しみです。

蒼井 自分で言うのもなんですが、多分、蒼井翔太とWキャストになると、どなたであっても印象が違うとなるとは思います(笑)。先日、しょごくん(鈴木)とは、声優のお仕事でも共演させていただきましたが、演じる役の奥にある、その人物を作る背景までしっかりと落とし込んで演じている印象があり、演技への強い思いを感じました。なので、今回、同じ役を演じられるのはすごく楽しみです。稽古では、しょごくんが、どうかかしを演じるのかをしっかりと見て、研究して、「こういうかかしが存在するんだ」と気付くことで、僕自身の演技のヒントにもなると思います。

鈴木 全く違う印象の方とWキャストというのは、僕もすごく面白いと思います。それに、(蒼井のことは)僕自身も全然違うタイプだと思っていましたが、何度かお会いして、すごく話が合うんだろうなという予感もしています。ちょっと雑な言い方ですが、すぐに仲よくなれそう(笑)。シンパシーを感じる部分が多いんじゃないかな。すごく深い交流が持てる人に出会えたなと感じています。

-かかしというキャラクターについて、今現在はどう演じたいと考えていますか。

蒼井 この作品では、かかしに限らずブリキもライオンも、気付きを与えてくれる人物になっていると感じますが、かかしは最初にドロシーに出会うキャラクターなので、特にドロシーに大きな気付きを与えたと思います。現実とはかけ離れた物語のように感じるかもしれませんが、自分たちが日々悩んでいることに対する小さな光を見つけるきっかけとなる言葉が散りばめられている作品だと思いますので、しっかりとかかしとして生きられるよう、役を作っていきたいと考えています。

鈴木 かかしもドロシーもブリキもライオンも、どこか欠けてしまっている人たちです。その4人のキャラクターが、欠けてしまった部分をどう補い合って、どう満たされて前に進んでいくか。それぞれの俳優たちが考えて作ることがリアリティーにつながるのかな、と思います。あまりこの役はこうだからとこだわり過ぎずに、お互いのバランスだったり、感情の表出の仕方を意識したいと思います。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

前田旺志郎「世の中に関心を持つ大切さに気付いた」窪塚愛流「止まっていた時間が動き出した」初共演の2人が福島原発事故を題材にした映画で感じたこと『こんな事があった』【インタビュー】

映画2025年9月16日

 東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故で引き裂かれた家族と青春を奪われた若者たちの姿を描いた『こんな事があった』が9月13日から全国順次公開中だ。監督・脚本は、『追悼のざわめき』(88)などで日本のみならず世界の映画ファンから支 … 続きを読む

グイ・ルンメイ、真利子哲也監督「お互いが思い合うからこそすれ違う。でもそこには愛があるという家族の形を描きたかった」『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』【インタビュー】

映画2025年9月12日

 ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(3)無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力

舞台・ミュージカル2025年9月12日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む

北村匠海 連続テレビ小説「あんぱん」は「とても大きな財産になりました」【インタビュー】

ドラマ2025年9月12日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、ついに『アンパンマン』の誕生にたどり着いた。 … 続きを読む

中山優馬「僕にとっての“希望”」 舞台「大誘拐」~四人で大スペクタクル~の再始動で見せるきらめき【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年9月11日

 中山優馬が主演する舞台「大誘拐」~四人で大スペクタクル~が10月10日に再始動する。本作は、天藤真の小説「大誘拐」を原作とした舞台で、2024年に舞台化。82歳の小柄な老婆が国家権力とマスコミを手玉に取り、百億円を略取した大事件を描く。今 … 続きを読む

Willfriends

page top