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この映画やサーリャに対する思いは、僕よりも遥かに強いものがあったはずです。でも、僕が聡太を演じる上でそれを反映してしまうと、役として成立しないと思ったので、そこは追求しないようにしました。その辺は、監督と莉菜さんがきちんと理解しているはずなので、僕は聡太として求められていることをしっかりやろうと。
こういう問題があると知ることができたのは、1人の人間としてすごくよかったです。今回、聡太を演じて気付いたのが、サーリャのような事情を抱えた人が身近にいたとしても、同情して、ことさら優しくしたり、態度を改めたりする必要はないのかなという事です。そういう人たちの中にも、他の人たちと同じように接してほしいと思っている人は多く、特別扱いする方がとげ(のある行為)になるんじゃないかなと。僕にも複数の国にルーツを持つ友だちがいるので、知らなかったためにとげになることをしていたのならもちろん改めます。でも、そういう場合以外は、そのままでいいのかなと。ただ、一番いいのは、こういう問題が解決して、映画にしなくても済むようになることだと思います。
僕自身がそうだったように、こういう問題があることを知らない人もまだ多いはずです。出演したとはいえ、難しい問題なので、どうしたらいいのかという答えは、今のところ僕にも見つかっていません。ただ、まずはこの映画をより多くの方に見ていいただき、知ってもらうことで、状況が少しでも改善されるきっかけになってくれたらと思います。
(取材・文・写真/井上健一)
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